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【詩】夕陽3~都会の夕暮れ

都会の夕暮れ

冬晴れの帰り道
歩道橋から眺めた巨大なビル群は
反射する夕暮れの陽光を浴びていた

ガードの下を
たくさんの人々が
背中を丸めて通り過ぎて行く
まるで 周囲に混じるため遅れをとらないように
必死で急ぎ足になっているようだ

私の視覚の表面は眩しさに時折錯覚していた
鏡のようなビルに写った世界と現実の街を
それでも心の感覚は
真の温もりの有無を無意識に嗅ぎ分けてしまう

皆と一緒に流れる人達は
何を感じているのだろう
足を止めない
何を見ているのだろう

立ち並ぶ高層ビル群に切り取られた小さな空
心細そうに澄んだ空間を
鴉と鳩の群れが悠々と飛び交っている
それらをゆったりと見上げ地上で自らの時を休めて佇んでいたのは
群れから離れたひとりの配達員だけだった

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