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【詩】幼子の愛の受け皿は

幼子の愛の受け皿は


幼子の愛の受け皿はいつも
親の愛よりひとまわり大きい
いくらたくさん注がれても溢さないように
いくら偉大な愛も逃さないように

柔軟な受け皿は
浅はかな大人の
理不尽な苛立ちや身勝手な怒りさえ
許しという魔法で愛に変え
無邪気な笑顔ですがりついてくれる
愛の全てをしっかり吸い込んでは育つ
笑顔と泣き声で答えながら

幼子は待っている
受けきれないほどの愛を貰い
受け皿がもうひとまわり大きく育つのを
縮む不安に怯える隙もなく
どんどん大きく育っていくのを

海のような受け皿は少しで満ち足りる
おちょこのような受け皿は
いつまでも満ちることを知らない
(これは愛に関する不思議な法則)

幼子はわたし
親はわたし
わたしは待っている
わたしは待たれている
貰うことは与えること
与えることは貰うこと

幼子の愛の受け皿はいつも
親の愛よりひとまわり大きい
いくらたくさん注がれても溢さないように
いくら偉大な愛も逃さないように

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