未婚の母
たしか23歳くらいの時占い師に、
「31歳で人生の転機がありますよ」と言われたが、
それがまさか未婚の母になることを指していたなんて、思いもしなかった。
わたしは31年間
だらしなく、ゆるく、
時に激しく生きてきた。
他人にたくさん迷惑をかけながら。
実にみっともなく、
スマートではなく、
お見苦しい人生である。
この、どうにも格好のつかないダサすぎる人生のなかで、
子を授かった。
それもまた、どこかで聞いたような
イタい女の話である。
でも、
わたしはそれでいい。
スマートな女性たちの嘲笑が聞こえるような気がしても、
ここに娘とふたり、生きている。
ただ、この子に会えて良かった。
これが幸せでなくて何であろうか、
愛でなくて何であろうか。
この気持ちを忘れたくない。
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