個✖️個🟰6
家族に自分だけの外出の話をすることが苦手です。
基本的に夫が反対することはなく、気持ちよく賛成してくれるのですが、義母にそれを伝えるまでに逡巡します。
私個人の娯楽について、贅沢だと思われるのではないかと躊躇してしまいます。
贅沢だと思われることを、私自身が後ろめたく思っているからです。
子供が大きくなっても、こんな風なままだとは若い時の私は思っていませんでした。
身軽になっても、私が自分のことにお金を使うことや友達に会うというお楽しみへの罪悪感を拭うことができません。
お楽しみを純粋にお楽しみにすることが、苦手なんだなと思います。
やっと切り出して、東京まで出掛けてくるね。と伝えたのは、予定の数日前でした。
ちょっとそこまでという風に伝えた割には、随分と遠くであったから、帰省中の三男に義母は、不満気に愚痴をこぼしたようでした。
同じことを伝えるなら、早く言った方がいいに決まっています。
義母の愚痴は全くもって当たり前のことです。
ただもう伝えられた私は肩の荷がおりて、やっと外出への気持ちが前向きになりました。
いつも、ずっとそうなんです。本当はどこにも行かず誰にも会わず、こたつでゴロゴロしていれば、心はくたびれません。
だから普段は使わなくてもいい気を遣うことや、人の機嫌や心模様を推し量ることから距離をとっています。
ただ、コロナ禍を経て。
会いたい人には会った方がいいし、本当に欲しいものを手に入れる方がいいと思うようになりました。罪悪感を押さえつけても。
新調したadidasのスニーカーの靴紐が長くて。と相談したら、三男が少し凝った方法で紐通しをしてくれました。
おかげで結んだ靴紐が適度な長さでバランスよく決まりました。奮発して購入したセーターと
エプロンパンツを身につけて、私にしてはお化粧もして、あやしもさんからもらった靴下を履きました。
新幹線に乗る乗車駅まで三男が車で送ってくれました。
久しぶりの新幹線は、あっというまに東京に私を連れてきてくれました。
新幹線の車内から見る東京は、やっぱり凄いなあ。と思いました。
建築物が大きすぎて、透明すぎて、それはもうどんなに頑丈だと説明されても到底信頼できない。と感じました。
山や川や余白のない街並みに、自分を置くことができないのだなと思いました。
そういう人生なんだなあ。
東京駅で待ち合わせしていたのは、くまさんでした。
私を心配して、急がなくていいですよ。と連絡をくれて先に待っていてくれました。
待ち合わせ場所で、すぐにくまさん!と思って近づいたのですが、くまさんは近寄る私に対して警戒しているように見えました。(この後話していて、多分普通にしていただけかもと思いました。)
くまさんですか?と声をかけると、おだんごさん?と言いました。
怪しい。いい大人がコードネームみたいな。
ただスパイなら、だいぶ呑気な組織です。
初めましてであり、いつもお世話様ですでもありました。
年下だけどしっかり者で、しっかり者なんだけどつっこみたくなる。不思議な人です。
2人で、くまさんが提案してくれた丸善のカフェに行きました。
仕事の話から介護報酬改定に物申したり、仲良しの人達やnoteのお話、もうすぐくる年中行事のメガネおじさんについてなどお喋りしていると、くまさんが、実は内緒にしていたけど、会わせたい人がいる。と言い出しました。
私が母ならば、婚約者とかが現れるのが相場ですが、私は母ではなく、くまさんは既婚者でした。
会わせたい人は、noteの街からゲームの街にお引越しをされた方でした。
顔と名前は存じ上げていましたが、私はその人のnoteを読んだことがありませんでした。
よくサプライズで会わせようと思ったね。というのが正直な感想で、会わせようと思った人も、会いに来た人も、ものずき。と思いました。
私はnoteのお付き合いは、1対1だと思っていて、あくまでも、グループやチームではない。と思っています。
どこにも属さないと決めています。
私が近づくことやそばにいることはよくない。と自分が判断すると、あえて読まないということもありますし、フォローを外すこともあります。
読んだら多分面白い。だから、読まない。というのは自分を守るための手段です。
その人はその該当者でした。
実際お会いして、お話をしたらやはり思っていたイメージでした。知性とユーモアが両立して
余白のある印象でした。
実は一つ相談しました。その解答の内容が好みでした。
本当にあの頃、note読めばよかったよね。
3人で話したあと、移動したのはお茶の水。
ここでこちらの方々と遅めのランチをいただきました。
店前で待つコぐるみは、間違いなくその2人で元気に手を振りました。
違ったらどうするつもりでしたか?の質問は愚問。アイコンのまんまだよ!!
そして店内には着物の後ろ姿が!本当に美女なんだねぇ。と言いました。間違いないウルトラスーパーでした。あと27歳だった…。
6人でお食事しながらいろいろと話しましたが、noteは凄いなと思いました。
こんな住む場所も年齢も仕事も経歴もバラバラでも、人をつなげることができるんだもんな。
noteを書かなければ、読まなければ。
一生、出会わなかった。
興味も特技も違う。
違うことをリスペクトして、違うことで補いあう。
文章を通じて出会うということの豊かさを実感しました。
話した内容や共有した時間を緻密に残すことは難しいと感じました。
たった一言。出かけてよかった。出会えてよかった。そう思っています。
帰り道、着ぐるみさんに、文フリで出す本の表紙を頼めるかなとお願いしました。
もちろん。と着ぐるみさんは言ってくれました。
コッシーさんが校閲してくれるそうです。鬼編集長の張り切り具合で、若干怯えています(笑)
ちなみに、文フリ東京の売り子にはあやしもさんとくまさんを頼んでいます。
私が2人の人気に頼っていることを、ゲームの街にお住まいのあの方は、すぐにお気づきでした。策士なんでね、私。
大人になっても友達ができます。
文章が繋いでくれた友達です。
お気持ちありがたく頂戴するタイプです。簡単に嬉しくなって調子に乗って頑張るタイプです。お金は大切にするタイプです。