ここどこ、知床
三男のところへ、車を届けてきました。
本格的な冬の到来を前に、やはり車は必要だな。と判断しました。
大学一年生の彼に車を預けることは、実際心配や不安をわざわざ増やすようなことです。
だけれど、リスクを優先して躊躇うことばかりでは失うものも多い。
親という名前の足枷にはなりたくないとも思ってきました。
リスクを理解した上で、本人の経験値や新たな世界の広がりに希望を込めて、相棒を授けることを選択しました。
新潟港からフェリーでどんぶらこと17時間。
夫婦2人の飲み会で、最初から飛ばしすぎて2時間でアルコール摂取過多。
楽しかったから、多少の頭の痛いは仕方なしです。
朝5時。
到着した小樽港からひたすら車を走らせて、私たち夫婦の愛車スペコ(車種はご想像にお任せします)は、三男の元に嫁ぎました。
スペコ、三男の命を守っておくれよ。
三男、スペコを傷つけたりするでないぞ。
ここは、双方の親役、1人二役気分です。
嫁がせる(届ける)ことが一大ミッションでしたが、せっかく来たんだしね。ということで、1日観光をすることに。
三男も遠路はるばるきた私達に、もてなしの精神で案内してくれると快諾!
知床半島に連れて行ってもらいました。
日本の端っこは、それはそれは自然豊かで、その脅威やあるがままに対して、敬意に満ちた精神が息づいている場所でした。
ひたすらまっすぐに、広大な大地を走り抜ける軽自動車をイメージしながらお読みください。
車の中で、三男のスマホのプレイリストをカーオーディオから流していました。
聴きながらちょっと泣きそうでした。
最近、ミスチルの歌詞の良さに激ハマり。という彼は、完全に歌詞のメッセージ性が強いものを選んで聴いていました。
諦めない、挫けない、光はある、なんとかなるぜ的な、前向きで背中をぐいぐい押す歌が多い。
その間に、郷愁を感じる嵐のふるさととか、いきものがかりの茜空とかが顔を出します。
なんか、ああ、無理してんだな。ってなりました。無理して踏ん張って自分の幅を広げてんだな。って受け取りました。
取り立てて弱音も吐かず、笑い話にしている沢山のエピソードの裏にある、「ああ、この子なりの方法で乗り越えてるんだな。」という影が見えました。
車窓を流れゆく晴れていてもどこか寂しい空を見ながら、そう思いました。
聴いている音楽ってその時必要なサプリみたいだな。って実感しました。
知床は、実に雄大でした。
知床五湖の散策はだいたい1時間30分程度。
マイナスイオンは満タンですが、それでは実際のところエネルギー不足。
お腹を満たすため、道の駅でお昼を。
腹ごしらえをしたので気になる、あの岩へ。
舐めてました。そんなんじゃないと思ったらかなりの急階段。
こわいよー、こわいよー。と登りました。
漠然と、いや、割と明確に平和を強く願いました。
海の向こうも、海のこちらも。穏やかに幸せでありたい。ちっぽけな人間はもう少し謙虚でありたいものです。
帰り道。
帰宅して、買い物をして普通の鍋を作りました。狭いキッチンで面倒もできないし、簡単にね。
肉と豆腐と白菜ともやしとニラとエノキとしめじをプチっと鍋のもとを入れてぐつぐつ。
日本シリーズを観ながら食べた鍋は、なんの工夫もない鍋ですが、美味しかったな。
今回、このことをnoteに書くことをどうしようかな。と思っていました。
三男に相談すると
と許諾。
三男は今、日本の端っこのおおらかで厳しくもある大地で、総じていえば生きるを学んでいます。
それは、想像もしていなかったことでしたが、
私たち夫婦にとっても人生を豊かにしてくれる出会いをもたらしてくれました。
ここどこ?知床。
素晴らしい場所でした。ご縁がありましたらぜひ。
お気持ちありがたく頂戴するタイプです。簡単に嬉しくなって調子に乗って頑張るタイプです。お金は大切にするタイプです。