やればできる
とは、きれいごとだと思うこともある。
いやいや、無理ですって。ということも往々にしてある。
しかし、今。
やればできる。を私は全推ししたい。
いや、やり続ければできる。が正しい。
この日をずっとずっと待っていて、
この日にたどり着けるのかずっとずっと不安だった。
***
長男が教員採用試験に合格しました。
4回目の挑戦でした。
受かるまでやる。と宣言していたし
男は30までに道を決めれば御の字だ。という私の父の言葉にも後押しされて
この数年、様々な感情の起伏を体験しながら、
嫌味なことを言ったり、守備が高じて攻撃的になったり、随分と狭小で臆病な自分にうんざりしました。
ここ最近は、長男の人生を応援しよう。長男が自分で選んだ道を尊重しよう。という至極真っ当な心もちを選んで、大事にするように努めてきました。
なぜなら、子供の頃の彼は、いつも受け身で全てを飲み込むことに長けていたからです。
人の好意も悪意も。なんでも。
言うことを聞くことはいい子ではありません。
都合のいい子です。長男は大人にも子供にも都合のいい子でした。
自分の我をもたず、譲り、許し、受け入れる。
ごめん。とずっと思ってきました。
私が若くて何も知らないままお母さんになったから。
世間体を気にして、長男よりも世間様を見て関わってしまったから。
子育ての軸がなくて、言うことに一貫性がなくて、気分で怒ったり決めつけたりしたから。
だから、そうなってしまったんだよね。
長男が自分に自信が持てず、友達ができにくく、うまく人と関われないことは、私のせいだと思ってきました。
本当にやりたいことをやってほしい。
本当の自分の気持ちに正直でいてほしい。
祈るようにそう思ってきました。
大学進学を機に、長男は変わり始めました。
仲の良い友人ができ、小さい頃の毎晩の読み聞かせから、読書好きだったことが花開き、レポートで評価を受けるようにもなりました。
そして、教員になるという夢を叶えるために教職課程を取り、卒業しました。
長男がただ一つ。誰に何を言われても、どんな条件をだされても、譲らず、許さず、受け入れなかったことが
教員を諦めるということでした。
諦めない、必ずなるからといいながらも
到達できないこと、選ばれないことにもがき苦しんだ日々だったと思います。
それでも、今日。
やっと。合格の報告を受けることができました。
やりたいことをやってほしい。と願っていながら、
自分の不安から余計な口出しもしました。
本当に、矛盾だらけの親です。
それでも、そこを全部自分で背負って登りきりました。
まだスタートに立ったに過ぎませんが、やればできるを体現したことが、未来の生徒さんに向き合う時に、背骨になることは確かでしょう。
学校が好きな子ではありませんでした。
人と関わることを避けているようなところもありました。
ただ、苦手なものをきらいだ。と離れるより、苦手だから上手くなりたいと、リコーダーやスキーをわざわざ習いにいくような、そんな子供でした。
自分みたいにうまくいかない子の味方になりたい。
その夢を叶えるのはもう少し先になるでしょう。
やればできる。
子供が教えてくれました。
おめでとう、そしてありがとう。
お気持ちありがたく頂戴するタイプです。簡単に嬉しくなって調子に乗って頑張るタイプです。お金は大切にするタイプです。