子ども食堂取材プロジェクト「ホッとサロンすくすく」

みなさんこんにちは😀

今回は、金沢区にある子ども食堂「ホッとサロンすくすく」さんにインタビューさせていただきました!ホッとサロンすくすくは、ひとり親家庭への支援を積極的に行っている子ども食堂で、加々美マリ子さんが代表として運営されています。


1.コロナ禍での子ども食堂の現状


加々美さんは、ひとり親向けの子ども食堂「ホッとサロンすくすく」の運営以外にも、年齢や境遇に関係なく利用することができる「金沢子ども食堂すくすく」の運営もされています。そこでの利用者数はコロナ前と比べ2倍となっているそうです。また、「金沢子ども食堂すくすく」を利用されている家庭の85%ほどがひとり親世帯だということも取材を通してわかりました。私自身、日本のひとり親世帯の貧困率の割合が50%ほどということは知っていましたが、実際の子ども食堂から得られる情報も照らし合わせてみると、やはり、日本のひとり親家庭の環境は厳しいものであると改めて実感しました。
特にコロナ禍では、貯金がなく、非正規雇用のシングルマザーの家庭において生活が困窮しているそうです。ホッとサロンすくすくを利用する1人のお母さんからは、「食材はすくすくさん(ホッとサロンすくすく)が持ってきてくれるから、どうにかなるんです。でもオムツが買えなくなってしまったんです。」という声があり、加々美さん自身も「お金がないというのはこういうことなんだ」と感じたといいます。そして、「生活用品も渡していかなければ」という新しい気づきになったといいます。


2.加々美さんが子ども食堂をはじめたきっかけ


加々美さんが、子ども食堂をはじめたきっかけは、長男が不登校になった際に訪れた、フリースペースの存在がありました。フリースペースを訪れることで、子どもたちが笑顔になり、自分自身悩みを吐き出すことができ、家族全体が立ち直るきっかけとなったそうです。「フリースペースでお世話になった方々に何か恩返しがしたい」「自分と同じような体験をしている方々に手を差し伸べていきたい」そんな思いから、加々美さんの子ども食堂への取り組みは始まりました。


3.ツールとしての子ども食堂


取材を通して1番感じたことは、加々美さんが子ども食堂を「食材を届けるツール」としてとらえるだけでなく、「人と人をつなげるツール」として捉えているということでした。「人間って、食べること、寝ること、お風呂に入ること。これって自分をさらけ出す場所だと思ってるんですよ。そういう時って自分をさらけ出すので、ご飯を食べながら、本来の自分をさらけ出してもらいたいっていう、本当の居場所を目指してます。」とおっしゃっていました。ひとり親家庭では、生活が仕事と家庭の往復になってしまい、学校や地域とのつながりが希薄になり、孤立しやすい環境にあるといいます。特にコロナ禍では収入が減ることによる金銭的な不安、人に会えないことによる精神的な不安から、様々な問題を1人で抱え込んでしまい、家庭環境がさらに深刻化してしまうケースもあるそうです。加々美さんは、苦しい状況にあるひとり親家庭のお母さん方には、「すくすくに来た時ぐらいはいっぱいお話をしてもらい」「自分をさらけ出してもらいたい」とおっしゃっていました。

4.加々美さんのこれから


加々美さんは、「子ども食堂が常に誰かの居場所になって欲しい」とおっしゃっていました。子ども食堂に訪れるのは小さいお子さんが多いですが、中学生・高校生も引きこもりなってしまったり、家族との関係が上手くいかなかったりと、様々な問題を抱えています。そのような子どもたちの居場所となれば、、おっしゃっていました。
また、今後の大きな目標としては、「現在運営している子ども食堂をNPOとすること」だそうです!お話していく中で、加々美さんのパワフルさとフレッシュさがとても伝わってきました!
これからも加々美さんの活躍が楽しみです!

~終わりに~
前回の「ノヴィーニェ子ども食堂」、今回の「ホッとサロンすくすく」の取材を通して共通して感じたことがあります。それは、「日本って豊かな国だと思っていたけれど、本当にそうなのだろうか?」ということです。確かに、生活のライフラインや教育・医療の環境は整っているし、様々な娯楽もお金があればすぐに手に入れることができます。しかし一方で、「地域コミュニティのつながり」や「困ったときにすぐに助け合える、悩みを打ち明けられる環境」はとても希薄になってしまっているのではないかと思いました。その中で「子ども食堂」という場所の存在に注目が集まっているのではないかと思います。「子ども食堂」は現在日本で、枯渇している「自然と人と人がつながり、お互いに助け合える環境」を生み出す、そんな役割を担っているのではないかと思いました!  


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