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「わたしの未来家族計画」のはじまりを振り返って

クラウドファンディング「わたしの未来家族計画」を支援してくださった皆さん。改めて、本当にありがとうございました。

このクラウドファンディングは、わたし自身の家族への問いから、世界の中で家族の選択肢を取材したいというものでした。そしてそのプロジェクトをはじめる前に、今のわたしの家族観を表現する小さな展示会を開催したいというものでした。

おかげさまで200万円以上の支援が集まり、まずは無事に東京と神戸で展示会を開催することができました!

クラウドファンディングの後わたしはロンドンに引っ越し、やっと自分の生活ができるようになってきたところです。

3年前、わたしはこのnoteにはじめて自分の家族のことを書きました。それは25歳の誕生日が、はじめて自分の育ってきた家族を振り返り、自分がこれからつくる「家族」を自分ごととして考えることができた時だったからです。

誕生日には「25歳のわたしの中の25人のわたし」というテーマで大切な人たちとの食事会をしました。

今回のクラウドファンディングで実現した展示会「28歳のわたしの中の28人の家族」はその続き。3年前の食事会と同じ場所 IWAI で開催しました。


3年経って28歳になったわたしの中には、より目の前で現実味を帯びた「家族」というものに対しての問いや疑問や悩みがありました。それは自分の価値観と現代社会の中の制度や周りの常識のようなものとのギャップから生まれているものでした。

純粋に自由なかたちに希望を感じていた25歳のわたしとは違い、結婚や家族について考える経験の中で、いつの間にか大切な人と向き合うことを恐れているような自分もいました。

だけど「家族」に向き合わない限りわたしの人生は本当の意味で前進しない。5年間勤めた会社を退職し、海外に行くことを決めたけど、その前にすべきことがあるように思いました。

それが今回のクラウドファンディング「わたしの未来家族計画」でした。

クラウドファンディングによって実現できた展示会「28歳のわたしの中の28人の家族」では、家族のように大切な28人へ向けた詩を展示し、現代の家族を文化人類学的視点から見つめるトークライブを開催しました。 

形になる前は自分でも説明できない部分が多くあったのですが、改めて振り返ると、「家族」という現代の中で疑いようのない形があると感じるものの有機性を、再考し提唱するような意味を持つ展示になったかなと思います。

「家族」という形は“制度”の中で成り立っているように見えるけど、わたしの中ではひとりひとりの人との間にある“心”によって生まれている関係性。

それは父も母も妹さえも、それぞれの役割ではなく、人としてつながっているということ。そして家族以外の人たちとの間にも、まったく同じように幾層にも存在するもの。

血縁に家族を感じることも、
結婚に家族を感じることも、
心のつながりに家族を感じることも、
どの瞬間もどの状況も全部大事にできるといいなとわたしは思うのです。

時代の変化の中で社会の制度と人の心が全く一致するのは難しいけれど、今回のクラウドファンディングを通して自分の心を肯定することができたその小さな光から、ひとりでも多くの人の心が肯定される世界の一助になれるよう、人生を通して「家族」について考えていきたいと改めて思っています。

誰とどこでどう生きていくのか。

この「わたしの未来家族計画」は「家族」という人との関係性を起点に、自分自身が自分と向き合い、自分の心に応えながら、これからの人生について考えていくことそのものです。

今年は今までよりゆっくり時間を過ごしていたけれど、転機となるような大きな決断をいくつもした年でした。

いつも隣にいてくれるみんな、遠くからも想いを寄せてくれているみんなのおかげで、わたしはいつでも自分を生きれています。本当に本当にありがとう。


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