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〈コンビニ人間〉 社会が嫌い


社会は普通の人間で、普通の感覚を持っていることを必要以上に求めてくる。


会社で、何でも馬鹿正直に話してしまう不器用な人がいる。
案の定、職場内で浮いているし、嫌われている。

この間も、その人は要らない一言を言って、職場を震撼させていた。
そしていつもの通り、誰かが愚痴を言い始め、周りが気持ち悪いくらいに共鳴して、全員でその場にいない人の批判をし出した。


前の職場では、パワハラまがいの私の指導員について上司に相談したところで、
歴の長い指導員の肩を持って、結局特段配慮されず、不安障害になった。


母親も友人も、くだらない恋愛の話しとか噂話をして、探り合っている。
どこの誰が何の仕事をしているか、彼氏は何の仕事をしているか、熱心に男性を批評し、良い男と結婚しようと必死になっている。


ワイドショーでも、連日コメンテーターが、正義を振りかざして、いかにもそうな顔でコメントしている。


社会は、異質なものを嫌う。
異質だと認定された方は、問題があると判断され、あれこれ詮索したうえ叩かれる。

社会人になり、より大きな社会と接するにあたり、そのことを痛感する。

しかし、人間社会は、元々そういうものなんだとも思う。


私は、自分が普通ではないし、普通の倫理観も持ち合わせていないと思う。
叩かれないように、会社の中では、必死で隠しているお陰で、今は普通に仕事ができている。


「普通」を強要される社会は未だに嫌いだけれど、
上手く適応して、きちんと歯車になっている今の状態は、正直心地よい。

私は確実に社会の一部になるように矯正され続けている。

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