見出し画像

コロナによるハーバード閉鎖の記録


何と言っても、2学期目の一大事は、コロナによる学校の閉鎖。当時Facebookにあげた記事を転載しておきます。

2020/03/13 投稿

コロナウイルスの影響で、私の通うハーバード大学が、全授業オンライン移行、寮に住む学生の6日以内(3/15まで)の強制退出を発表してから4日目の朝。晴天の霹靂なニュース→日々変化していく状況に、翻弄されて、なんだか逆に現実味のない数日でした。
.
連絡があった日の前日の月曜日は、ボストンがこの時期にしては信じられないくらいの暖かさ(タンクトップの人もいて、20°くらいだったと思います)で、外で談笑、勉強していてる人も沢山いました。コロナウイルスの話も出ていましたが、朝ごはんを一緒に食べた寮生の仲間と、スタンフォードは閉鎖になったらしい、と多分まだ他人事で、なんとなくハーバードもまずいかも、少し思ったくらいでした。
.
それが一転して火曜日、授業のオンライン移行&寮生退出のメールが学長から来て、続いてデザインスクールのDeanから、デザインスクールはキャンパス内の全ての建物も閉鎖になる、と連絡が入りました。
.
その後、午後になり、寮生でも、Harvard Housing(大学直下?の寮とは違う運営元)に住んでいる大学院生は、退出しなくて良いことがわかり、とりあえず一安心したものの、これからどうなるかわかりません。一応、再度昨日、退出の必要はないとの確認メールが来ましたが、寮という集団生活の形態の中で生活することに、感染の危険性から心配する声も多く、まわりの寮生は、続々と、インターナショナルの学生は帰国、アメリカ人は実家への帰宅、大学近くに残る人も違うアパートへの移動などを決めて、寮からいなくなっている、感覚があります。
.
私の場合は、ビザの関係と紐づいているフルブライト奨学金から、ニュースが入って1日半後に、ようやく、基本は学期が終わるまでは、アメリカにステイするように、との連絡があり、帰国や他国への移動のオプションはなくなり、水曜午後からは、寮にいて良いとはいえ、アメリカ国内での、他のオプションも探り始めました。
.
今週の金曜日までが、最後のFace to Faceの授業ということだったのですが、実質今週からZoom移行の授業も多く、水曜日の午後は、クラスルームには行ったものの、他メンバーと教授はオンライン参加でした。個人的には、オンラインでもなんとかなる、とはいえ、集中力も緊張感も、対面とは全然違うので、これから、自分なりにモチベーション維持をどうするか考えないといけません。(ちなみにこの授業で教授から、来週くらいには飛行機移動関係にも制限がかかってくるかも、ときいたのですが、その矢先に、夜、トランプ大統領がヨーロッパからのアメリカ入国を禁止することを発表して、自分が飛行機に乗るわけではないですが、なんだか恐怖感に煽られました)
.
なので、木曜日朝が、本当の最後の対面授業でした。Theories for Practice in Conflict, Crisis, and Recoveryという、私のDegree(Master in Design Studies, risk and resilience) の必修科目で、これまでの授業でもリスクとは何か?レジリエンスとは何か?、と議論を重ねてきていて、良いのか悪いのか、最後の授業はまさに、自分たち自身がリスクにある中でリアルタイムのCrisisであるコロナウイルスについて、議論する時間になりました。ここは色々書くべきことがあるので、先日から始めたハーバード留学記ににこの週末に書こうと思っていますが、少しだけ。完全に個人の感覚知ですが、少なくとも私のまわりのデザインスクール界隈では、写真の3枚目の、いかにして、リスクカーブ?をなだらかに、ピークを後ろ倒しにして、本当に必要な人(コロナ以外でも救急対応が必要な脳卒中とか)が病院に行けるような状況にするか、そのための今回のハーバードの措置だと話す人や、自分が知らないでウイルスを撒き散らしてしまってお年寄りなどリスクの高い人に影響がいく状況を避けよう、といった、自分の行動が他者にどう影響するかという軸で、今回の措置を捉えている人が多いように思いました。日本での議論は、私のまわりで流れてくる、日本語のニュースやSNSからの判断にはなりますが、在宅での勤務や勉強をどうするかということや、経済的影響をどうするのか、あるいは、今回のcrisisをこれまでの体制を見直す良い機会とみなそうみたいな論調が多いように感じています。完全に個人の感覚知、かつ、アウトブレイクの時期の違いなど諸々の要因があると思いますが、なんとなく、日米間での議論の流れに違いを感じています。
.
今、金曜日の朝ですが、今週1週間は本当に翻弄されて、勉強どころではない、気持ち的にものすごく浮ついた日々でした。まだこれからのことが見えませんが、もっと悪くなる、という人がほとんどで、心配です。私は、本当に本当にありがたいとしか言いようが無いですが、竹つながりで、ボストンから1時間くらいのところに住んでおられるアメリカ人のご夫婦が、とりあえず週末はそこに行き休憩して(湖畔で自然がいっぱいなので、少し落ち着こう!という流れです)今後のプランを一緒に考えようと言ってくださいました。ひとりでは色々心配だったし、どちらにせよ、もともと今週末から春休みであったので、本当にありがたいです。少しゆっくりして、今後のプランを確定して、そわそわすることなく、残りの学期を過ごせるようにしたいと思います!!
.
ちなみに私のとっている授業は、すべてこの時期までにセオリーを学ぶ部分は終わっていて、これからの残り半分で、実際にプロジェクトを制作する、という流れでした。デジタルでのrepresentationについて考える良い機会と捉えて、確かに対面での授業でないことは残念なのですが、決まったことにクヨクヨしていてもしかたないので、よりよく適応してポジティブに捉えられるように、工夫してみたいと思います。

画像1
画像2
画像3



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?