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コンサル活動日記:日台パートナーシップ強化セミナー講師

皆さん、こんにちは!

「コンサル活動日記」シリーズでは、私が日々対応している経済&社会的価値の両方を持続的に高めるための経営コンサル関連の内容を紹介していきます。各社で抱えているお悩みはそれぞれ違いますが、同じような方向性のものも多くありますので、この記事を読んでくださっている方に課題の捉え方やそれへの対応策のエッセンスを共有することで少しでもお役に立てればいいなと考えています。

8月25日に開催された日本台湾交流協会主催の日台パートナーシップ強化セミナーに講師として登壇しました。この記事では、このセミナーでお伝えしたポイントを整理してお伝えします。

「台湾輸出における商品戦略策定のヒント~社会・消費動向を踏まえて~」と題して、台湾への輸出における留意点をお伝えしたうえで、台湾の社会動向と消費者志向の変化を整理し、今後の台湾への輸出におけるカギをお話ししました。

【台湾当局の動きと企業の反応】

Taiwan Can Help, and Taiwan is Helping!
これは、台湾当局がSDGsに対して掲げているスローガンです。

台湾当局では環境・社会課題への積極的な取組みを進めており、特に容器や包装材に関する規制を近年強化しています。
:使い捨てプラスチック製品の使用が2030年に全面的に禁止となる
:オンラインショッピングの包装材の利用削減に関する規制を導入(2023年7月1日から)

台湾当局の動きに呼応する形で、現在多くの台湾企業がSDGsを重要視しており、エネルギー対策や気候変動対策など、環境保護を始めとした取り組みを強化しています。

台湾は、B Corp認証企業の数がアジアでトップ!(2023年8月末現在)
社会・環境へのポジティブなインパクトの創出と利益の創出を両輪で実現することを目指すB Corp認証の取得企業がアジアで一番多いというのも、このような背景があっての結果だと思います。

アジアのB Corp認証企業はこちらのサイトから確認できます。

国際社会に向けて、台湾当局、企業が一丸となっていつでも環境のために貢献できるという姿勢を常に示してきた結果、台湾は2021年、SDGs実現に向けて取り組む、政府、民間団体、企業、個人を表彰する国際的なアワード「Catalyst 2030」を受賞しました。

【台湾の社会・環境問題への関心はなぜ高い?】

社会・環境問題に限らず、台湾の人々は政治や経済などさまざまな問題に対して積極的です。
若い世代が社会・環境問題に対して自然と関心を向けるきっかけとなったできごとはとして、以下の2つの出来事が考えられます。

きっかけ①:「戒厳令」解除
「戒厳令」の解除により言論の自由が尊重されるようになり、政治や経済活動が活発になりました。社会問題に対する人々の意見が台湾当局の政策にも反映されるようになり、今の30代前後の人々はこのような環境の中で育ってきたのです。

きっかけ②:ヒマワリ学生運動
2014年に台北の立法院(国会に相当)が、台湾の社会経済に大きな衝撃を与えうる「サービス貿易協定」を強行採決しようとした際、このことに学生の一団が猛反発し、立法院に突入。それ以降、台湾では人々が主張できる風潮が高まったとされています。

【サステナブル消費に関心の高い消費者の着眼点】

台湾でのビジネスを検討される企業の方は、是非以下の着眼点で自社の商品やサービスを考えてみてください。
これらの着眼点を商品戦略検討時に勘案することが、はじめの一歩となります。その上で、自社で取り組む課題を明確にし、自社の商品やサービスを通して社会・環境課題に対してポジティブなインパクトを創出するために必要な対応を検討し、実行に移していきましょう。

今回のセミナーは、100名を超える企業の経営層の方にご参加頂き、盛況のうちに終了しました。質疑応答でも多くの質問が出て、ご参加の皆さまの興味関心の高さに驚きました。今後もセミナーでエシカル経営について発信していきたいと思います。

セミナーのご依頼等も随時受け付けておりますので、ご興味のある方はどうぞお気軽にお問い合わせくださいませ!

お問い合わせフォーム
https://forms.gle/PjCQa4xyFzaHUTmz9

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