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企業経営事例:ロクシタンの点字活用

皆さん、こんにちは!

「企業経営事例」シリーズでは、経済&社会的価値の両方を持続的に高める経営を実践している企業の事例を紹介していきます。
自社での取組みを模索する際のヒントにしていただけたら嬉しいです。

さて、今日取り上げる企業は皆さんご存じのコスメティックブランドであるロクシタンです。
ロクシタンは2023年にB Corp認証を取得しました。

ロクシタンは3つの分野で先進的な取組みを進めているのですが、その中でもとてもユニークだなと思う取組みをこの記事では取り上げます。
それは、「視覚障がいを防ぐための取り組み」です!

ちなみに、先進的な取組みとして掲げられているのは以下の3つです。
いずれそれぞれの取組みについて、noteでまとめてみたいと思います。

<先進的な3つの取組み>
・生産者をサポートするフェアトレードのパートナーシップ
・環境負荷の低減
・人々の生活を支援し変革を育むための取組み

【視覚に関する現状】

ロクシタンのホームページでは、視覚に関する現状が紹介されています。
皆さんは、このような現状をご存じでしたか?

・ビタミンA欠乏症は、小児失明の主な原因の1つ
・失明の80%は予防可能
・5秒ごとに、世界の誰かが視力を失っている
・何もしなければ、視覚障がい者の数は2050年までに今の3倍になる

【視覚障がいを防ぐための取り組み】

ロクシタンは五感を大切にした製品づくりをしています。
香りやテクスチャーなどの感覚、確かにコスメティックを愉しむための大切な要素ですよね。
五感の中でも特に重要な感覚が「視覚」であると考え、視覚障がい者の支援、失明の回避、そして世界中のより多くの人々に資格支援プログラムを提供しているそうです。

皆さん、ぜひロクシタンの商品を手に取ってみてください。
何かの存在にすぐに気がつくはずです!

この写真は、私が使っているロクシタンのボディローションの容器です。
「何か」に気がつきましたか?

そうです!「点字」です!!

ロクシタンは1990年代に点字(世界中で最も広く理解されている言語である英語の点字)での製品名表記を始め、以来ずっと現在でも続けているそうです。

なぜこのような取組みをしていると思いますか?
視覚障がい者の方にとって製品をより身近なものにするためだけではありません。
視力を失うという問題について人々の意識を高めるためでもあるのです。

ロクシタンのお店は世界中にあり、皆さんも一度はその製品を見たり使ったりしたことがあるかと思います。
「広く伝える」「気づきのきかっけ提供」
店舗や製品を通じて、それが効果的にできる、だからその強みを活かして発信をしているのでしょう。

自社の事業の大切な要素や価値観に紐づける形で課題の設定をし、その課題に対して自社の強みを活かして取組みを進めているのが特徴的だと思います。

点字の他にも、マレーシアでは障がい者支援プログラムの一環でチャリティランを開催したり、失明や視覚障がいを回避するための活動をNGOと連携して進めていたりしています。
視覚障がいへの取り組みに関する活動資金のほとんどは、毎年新しいデザインで発売されるチャリティ製品の収益によるものだそうです。

自社の事業を通じて得た収益を、社会が抱える課題解決のために使い、それによって生活者の意識が高まり、自社の商品がさらに支持を得ることで、課題解決がさらに進むという、好循環が起こっていますね。

「ロクシタンは大きな会社だからそのようなことができるんだ」
そんな声が聞こえてきそうですが、事業として成り立たせながら、環境や社会にポジティブなインパクトを創出していくことは可能です。
Noteでも今後、中小企業さんの実践例を紹介していきたいと思います。

B Corp認証について気になった方は、ぜひお気軽にご連絡ください!
概要については無料でご案内しております。

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