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「調子が悪い」と正直に言える。弱さを見せられるような居場所をつくりたい #soar応援

こちらの記事には、ウェブメディアsoarの3周年に向けて、soarメンバーやsoarライター・これまで記事に登場した方たちがsoarへの思いを綴ったコラムを掲載しています。

私が所属している大切な団体soarが、12/22で3周年を迎えます!思えば去年もコラムを書きました。

いやあ、あっという間の1年間…!

ここ1年もまた、私はsoarで大切な大切な掛け替えのない経験を積み上げてきました。たくさんの取材に行き、執筆や編集をさせてもらい、イベント開催に関わり、名古屋・大阪で説明会をしたり、企業研修をさせてもらったり、soar teaというものづくりにも挑戦したり。新たな出会いもたくさんありました。

毎日全力で生きているのであっという間に過ぎ去っていきますが、思い返すとお腹が破裂しそうにいっぱいの感動が溢れてしまう……ということで今回は、私がsoarで活動する中で感じてきたことと、soarへの応援の気持ちを綴ろうと思います。

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私が最近考えているのは、soarを安心して弱さを出せるような“居場所”にしていきたいということ。そしてすでになってきているのではないかということ。

印象的だったのが、以前開催したイベント「soar human library」でのこと。7人のゲストが登場して、参加者が話を聞きたいゲストのもとに行き輪になって少人数で対話をする、というイベント。この時いくつものグループで、ゲストの話を聞くだけではなく、参加者の方が自分自身について“開いて”話しているのををみた。

外に出て人と話すのが怖かったけれど、勇気を持って今日は参加したんです
初めて自分の症状のことを人に話しました

そんな声がちらほら聞こえてきた。涙を流している人もいた。イベント後は、熱く熱く私たちにお礼を伝えてくれる参加者の人がたくさんいた。笑顔で参加者同士や、ゲストとともに話をしている姿があった。


定期的に開催している活動説明会でも似たような光景を見たことがあって。

自分もうつ病で休職していたがことがあった
実は難病があって…

たった数十分の自己紹介とワークショップの時間で、soarを通して出会った初対面の人に、人に言いづらかったことを伝えてくれる。



そして取材でも、インタビュイーから「soarだから話せた」「話をする中で新しい視点に気づくことができた」といった声をもらうこともある。


実はこういった現象はsoar内部でも起きていて、「soarに入って初めて自分の生い立ちや症状を人に話した」というメンバーもいた。ライターさんが自身の弱いところを見つめ直して、絞り出しすかのように言葉を紡いでくれた記事もたくさんある。

あとはsoarではべてるの家の真似をして、日常からメンバー全員が体調・気分を伝え合うやりとりをしているのですが。そこは一見人に言いづらいような正直な言葉が並んでいる。

今日は生理痛で体が重いのでゆっくり過ごしたいです
辛いことがあって気分が晴れないので、メリハリをつけて働きます


実は私はこう「弱さを見せる」ようなことがすこぶる苦手で、「体調は?」と聞かれたら何も考えず「元気です」と答えてしまうし、どんな時も「大丈夫?」と聞かれたら「大丈夫です」と即答してしまうようないい子ちゃんタイプだったと思う。

でも今はちゃんと一つ一つの言葉を受け止めて、考えて、正直な気持ちを伝える機会が少しずつ増えてきている。これまで人に言えなかったような困難や、弱っている姿を、soarでは見せれているなとおもう。それは内部メンバーにも、そしてsoarを通して出会う取材先の方々や、読者の皆さんにも。

それはきっと「この人たちには、安心して伝えられる」と思える場の空気感があること。そしてsoarで様々な生き方に出会って、「私も勇気を出したい」と思えるようになったから。

もちろん別に誰しも人に話せばいいということでもない。自分との気持ちの向き合い方は人それぞれ。活動をしたい・SNSやブログを通して発信がしたいという人もいれば、誰かに直接話がしたい人もいる。話はしたくないけれど、ただ誰かと一緒にいたいという人だっているかもしれない。そしてそれは移り変わるもので、今日は話したいかもしれないし、明日は話したくないかもしれない。

ただどんな人にも、今の自分を受け入れてくれる安心できる場所があるといいなと思う。私はsoarに出てくださる取材先の人たちが、読者の方々が、そしてsoarメンバーが作ってくれた居場所に救われて、だい〜ぶ楽に生きられるようになった。だからそういう場を広げていきたいな。

きっとそのアプローチは色々ある。今困っている人には、記事を通して支援や居場所とつなげたい。思いを持って素晴らしい活動をする人のことは、soarで紹介していきたい。soarのイベントでは安心できる居場所を提供したい。

最後に、今年北海道浦河町にある、精神障害を抱える人たちの地域活動拠点「べてるの家」に取材に行った時の話を。

私は⬆︎こちらの記事でも紹介している阿部さんの言葉が、ずっと心に残っている。最近調子はどうですか?と聞いた私に阿部さんはこう答えてくれた。

相変わらず悪いですよ…(笑)爆発もしちゃったし。いやあ、もうほんと…。

「相変わらず悪い」と言えるっていいな。こんな風に、安心して正直な自分でいられる場所が、どんな人にもあるといい。soarを通してそんな橋渡しがしたい。そしてそれは私や、私の大好きな周囲の人にとっても心地の良いこと。

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こんな風に、自分が心から良いと思える価値観に向かって仕事ができることの幸せを噛み締めながら、4年目のsoarでもコツコツ活動を積み上げていきたいと思います。やりたいことはたくさん。本当に楽しみです。soarを取り巻くあらゆる人とともに、またsoarが羽ばたいていける1年でありますように。

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