見出し画像

自分と向き合うということ②

坐禅では、三調を基本としている。

調身(姿勢)、調息(呼吸)、調心(心)

調身とは姿勢を調えること。
座る姿勢は、結跏趺坐(けっかふざ:両足を太ももの付け根に乗せる)や安楽坐(あぐら)、また椅子に座って行う方法がある。
手はお腹の前で卵を包むような形、右手が下で左手が上、両親指をくっつける。
耳と肩、鼻とへそがまっすぐ繋がっているイメージで、お尻の下にクッションなど置くと自然と背筋がまっすぐに。
眼は半眼で、後頭部にある視覚野で見るイメージ。

調息とは呼吸を調えること。
基本は鼻呼吸で、舌を上顎につけて、自然な呼吸を行う。
呼吸をするときに、鼻根筋(眉間)まで空気を行き渡らせ、収縮した身体の器官を広げていくイメージ。

調心とは心を調えること。
仏教では、「心は非常に捉えがたくすぐにざわつく」のだという。

私たちの周りは常に大量の情報で溢れていて、それに対しての願望だったり、比較であったり、偏った見方をしてしまったりと、無意識のうちに反応してしまっている。

それには妄想や思い込みなどが含まれ、一度捉われてしまうとなかなか自分の思考からは抜け出せない。
現実世界をありのままの姿で見ることができなくなると、結果として自己評価が低くなってしまう。

妄想には根拠はなく、それに捉われることこそが妄想なのである。

坐禅を行っているときも様々な考えがよぎるが、「あ、私今考えてるな」と、その思考に気付いていったん受け入れ、また坐禅に意識を向ける。その繰り返しなのだという。

坐禅では雑念NGと思っていたので、これもまた最初のイメージと違ったところ。

「思いが生じたらそれに気づきなさい、そうすればその思いは消えていきます」

講座の中で特に印象に残った仏教の言葉である。

坐禅を組んで最初のうちは無意識のうちに心がさまようが、それに気づいて受容することで、その考えは自分から手放されて消えていく。

要するに重要なのは「気づく」こと。

実生活においても、まずは自分自身の状態をはっきりと知る(気づく)ことにより、「自分が幸せになるような行動」を選べるようになる。

こうやって新しい自分を知って自己認識の変化が起こると、より自分のことを好きになれるし、「もっと自分を大切にしよう」、「自分を丁寧に扱おう」という意識も芽生える。

自分に対して優しくなれれば、自ずと他人に対しても優しくなれるし、そうすることで他人が自分に対しても優しくなるというプラスの連鎖が起こるのだ。

この講座でも多くの気づきを得ることができたし、坐禅の理念も自分自身に向き合うという私の今の理想に合致している。

学んだことを実生活でも活かせるようこれから習慣化していきたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?