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諦めない体に、活血補腎を。

人生、諦めが肝心と。
私は諦めが悪い方で、諦めたら終わりと思って、生きてきました。

老化は諦めるしかないでしょうか?

以前から、不妊治療を中医学の観点から考えてきましたが、
諦めない体つくりを、中医学で実現することを目指しています。

5月12日に不妊カウンセリング学会に参加&発表をして、翌日に中医学と西洋医学の両ドクターから講義を受けました。

不妊カウンセリング学会で、統合医療SDMクリニックの川嶋朗先生がお話をされました。

全国医師会で川嶋先生がご講演された際に、医師会長さんに問いかけをしても返答がなかった質問を挙げていらっしゃいました。
実は漢方薬局でよく患者様から問いかけられる質問ばかりでした。

医者でも答えられない質問の答えを求めて漢方薬局へ

薬を止めたい、減らしたい、治療が心配などなど。。

薬が効かない病気に対応できない西洋医学。であれば漢方薬に答えがあるように考えている方が多いということです。

何とかならないかと思って、やっと始める漢方薬。

日本独特の考え方は、医者が治してくれると思いこむこと、それが叶わないとなると、漢方薬や代替医療に目が向きます。
実はそこに問題があると思います。

もともと未病を治すことが、漢方薬は得意としています。
「どうにもならない時の漢方」というよりは、
「今後の健康のための漢方」
と思っていただきたい。
実は漢方治療がスムーズにいくかどうかのポイントです。

実際は困ったときに思い出すのが漢方です。それでは遅いと書きましたが、
実は思ったときが吉日でいつからでも始めて良いのです。
始めていくと分かります。
体質に合わせたオーダーメイドが解決の手助けになると思います。

今回、川嶋先生から、世界には相当数の代替医療があること、
日本の膨大な医療費のために、借金を次世代に残していくこと、
保険診療で病気が治ると信じている方が多いこと。これらのお話に共鳴しました。

自分で自分の体をプロデュースすることは、
芸能人やアスリートでなくても一般人でもすべきです。

そのために中医学があると考えています。

最近、漢方薬を継続する心得について、こう話しています。

「クラッシックカーのように心を込めてメンテナンスする」

これと同じで、人は魂の乗り物の身体を大切に使い続けていくために、必ずメンテナンスが必要です。
使い捨ての時代ですが、いつまでも輝くクラッシックカーを目指して、身体つくりをしてメンテナンスして使い続けて欲しいのです。

よく、漢方薬などお金がかかるから面倒な身体になったと嘆く方がいらっしゃいます。

車でもメンテナンスなくして、古くなればただのポンコツになります。
クラッシックカーが素敵なのは、耐久性のある車であることも大切ですが、メンテナンスして大切に使われているからです。

もともと耐久性がある車を欲しかったと言われるかもしれません。
耐久性のある体を親がくれたら良かったと成人以降に言うのは、責任逃れで人任せの人生になっている証拠です。

先天の精+後天の精=現在の身体

生まれて成長期に入る前、例えば3歳くらいまでは、親からもらった先天の精が大きく影響していると思います。

幼児以降は食事や運動などを心がけて、心身の鍛錬が後天の精を作っていくと考えます。小学生までは親が成長を導きますが、中学以降は食生活や部活などの鍛錬が将来へつながり、成人からは生活習慣が身体を作ります。

先天の精を後天の精で補っていくという考えから、成人以降は自分の身体を自分でプロデュースが必要です。

もう更年期だから、今さら遅いと考えてしまいがちです。
でも人生の中で、今が一番若いのです。
ですから、若いうちに始めるのが良いとすれば、今からが重要ということになります。

血の巡りを良くしてサビない体をめざす

毛細血管を顕微鏡で観察してみると、顔が違うように血管も個性があります。
血管の99%が毛細血管、この網目のように広がる毛細血管で体の隅々まで栄養を届け、老廃物を回収してリンパ管へと橋渡しします。

毛細血管がゴースト化していくと、栄養補給も老廃物回収もされません。
毛細血管を元気に巡らせるこそ、サビない体を作ります。

中医学の”活血”は元気な毛細血管を保ち、血を巡らせること。

ストレスフルで血管がきゅーと収縮していたり、
冷えて収縮していたり、
甘いもので血糖値が上がり、赤血球どうしがくっついたり、
脂っこい味の濃いものでコレステロール値が上がり、血管壁を汚したりします。

血管内皮という血管の内側が傷がつくことで、血管が変形したり、血管内容物を漏洩してしまいます。

血管内皮も新陳代謝しています。新陳代謝を滞らせないための活血作用があるもので、有名な生薬が丹参(たんじん)です。冠元顆粒という漢方薬に配合されています。

老化は五臓の腎がカギを握る

女性は7の倍数で変化する
男性は8の倍数で変化する
2000年以上前の古典「黄帝内経」に書かれていています。

高齢出産と言われる35歳以降は妊活が厳しいのは、昔も今も同じ。
精が足りないと言われるのがこの歳ごろからです。

男性は40歳くらいから感じるかと思います。腎虚、腎精不足が現れる時期です。
補腎益精をして諦めない体作りをすることは、中医学では「抗老防衰」として、2000年以上の歴史があります。

諦めが悪い私は、35歳頃から補腎薬を始めました。
抗老防衰ができるのであればそうしたいと。

結婚した42歳からは腎精を補うことを目指しました。
結果として47歳で出産できたのも、諦めが悪かったお陰かもしれません。

ただ、生殖寿命は子を持てる寿命で、生命寿命と違い、生殖寿命後も人生はまだまだ続きます。
ですから腎精を充実させて、素敵なクラッシックカーを目指していきたいと思います。

中医学では老化に抗い、衰えを防ぐ「抗老防衰」という考えがあります。
抗老防衰のために補腎活血が基本とされています。

補腎益精に強力な力のあるのが動物性の補腎薬。
不妊カウンセリング学会で発表した際に参考にした論文です。


妊活だけでなく、生涯現役を目指して、活血補腎を取り入れて、諦めない体作りに役立ていただきたいです。

5月19日のNHKスペシャルで、東洋医学について特集がありました!
鍼灸と漢方について興味深い話でした。
西洋医学と東洋医学が共同で病気や老化を防いで欲しいと、心から願います!

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