ゲームの企画書テンプレートの話

講談社さんのゲームクリエイターズラボ、第二期の応募締め切りが10月31日に迫ってきてますね。

第一期には僕も応募したのですが、
僕の場合、応募で一番苦労したのは、慣れていない企画書の作成でした。
ぶっちゃけ、告知から応募までの時間にやったことの大部分は、企画書のフォーマット作りでした。

「慣れていない作業をする=慣れている作業のパフォーマンスが下がる」です。

企画書のフォーマットがもっと早く決まってたら、もうちょっとゲームをブラッシュアップできたと思っています。くやしい。

なので、そういう思考コストをできるだけ下げて、本来の業務・・・ゲーム製作に多くの集中力を割いてもらいたいなーと思って、僕の使った企画書のフォーマットを公開してみようかなと。

肝心の企画書のフォーマットですが、僕の場合は、
表紙+概要+ターゲット分析の三部構成にして、ルールやテストセットは別途添付という形式で作りました。

このフォーマットは最低限の骨組みです。
「企画書にはこんな要素を盛り込むんだ」とか、「ここにイラストとかを差し込めばもっと良くなるじゃん」、みたいな感じで適当に参考にしてもらえればと思います。

改善案や文句のある場合はコメントいただければ、考慮してアップデートしていきます。

★表紙

企画名:タイトル
発案者:氏名
起案日:YYYY年MM月DD日

★概要

●キャッチコピー

*特徴や面白さを端的に表現する。
*企画書の内容はこのキャッチコピーを基準として判断してもらうことになるので、著しく乖離しているものにしないこと。

コンセプト

*キャッチコピーの内容を具体的にして、企画の大まかな方向性を示す。
*何が面白い部分なのかを大まかに提示する。書かなくてもわかる、遊べばわかるは傲慢。
*「面白そう」という可能性を感じてもらえるようにすること。

プレイ人数

*何人で遊ぶゲームなのか書く。

想定プレイ時間

*遊ぶのにどれくらいかかるのか書く。

ジャンル

*テーマ面とメカニクス面との両方のジャンルを示す。

●あらすじ

*ゲームの背景設定が重要な場合は書く。
*重要でない場合は削除しても良い。

特徴

*コンセプトの内容をさらに詳細に示す。
*面白い部分、特徴的な部分を列挙する。
*ゲームのパッケージ裏や、広告に載ってる説明文のイメージ。

元ネタ

*インスピレーションを受けた作品を正直に書く。
*読み手との共通言語・事前知識になるためできるだけ書いておく。

ターゲット

*一言で表すと、どんな集団の人に向けたゲームなのかを明らかにする
*複数の集団が対象の場合には、両方に属する人なのか片方でも属している人なのかを示しておく。

ルール概要

*ざっくりと簡単にゲームの流れを説明する。
*詳細なルールは別途添付か、企画書の最後に添付する。

★ターゲット分析

問題提起

×「事実として存在する問題A」
=「その問題のより具体的でわかりやすい例1」
=「その問題のより具体的でわかりやすい例2」
・・・

*例えば上記のような形式でユーザーの潜在的な需要を明らかにする。
*もちろん、企画によって解決できる問題を挙げること。

強み

*上記の問題を解決しているということを示す。
*「特徴」の項で示した内容を、「問題提起」を踏まえた表現で再提示する。

ペルソナ

*「ターゲット」の項で示した集団の好みや傾向、主義主張や考え方等、どんな場面でこのゲームを遊ぶのか、できるだけ細かく分析し列挙する。
*その集団の中でも、特にこの企画を求めているだろう人の特徴に関しても同様に列挙する。

目標

*この企画を通じて実現したいことを書く。
*「コンセプト」を、企画書の内容を踏まえた表現で再提示する。

類似タイトル

*競合になりそうな本企画に良く似たタイトルを挙げて、類似点と相違点を示す。
*相違点=強みとなる方が良い。
*要するに、「問題提起」と「強み」の具体例を示す。

今後の課題

*今後の作業行程に関して、作業量やスケジュール感を示す。
*企画者のみで企画を実現しようとする場合に難しい部分・・・特に提案相手に支援してほしい内容を明示する。


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