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すぐに飽きるよ、と言われたオールドレンズHeliosで初めてコスモスを撮ったときのこと。

初めて買ったオールドレンズはHelios44-2でした。

せっかくフルサイズの一眼レフを買うのにヘリオスしかつけないのは勿体無いよと言われたけど。クセが強いレンズだから割とすぐ飽きるよ、とも言われたけど。

魅力に取り憑かれるまでに時間はかかりませんでした。

次から次へと現れる光の輪の世界に一瞬で虜になりました。

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ピントは合わせづらくて、描写は不鮮明。そのひと手間が愛おしくて、その不完全さが美しい。

子供の頃から慣れ親しんだコスモスの花がこんな風に見えるのが不思議で、夢中になってシャッターを切りました。

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私はヴィンテージやアンティークが好きです。

どんな国のどんな人が何を思って作り、それを身につけてどんな生活を送っていたのか。思いを馳せるだけで楽しい。

オールドレンズにも似たような感覚を覚えます。どんな人がどんな思いで、このレンズ越しにどんな世界を見ていたのでしょうか。

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この秋から2年が経ちました。

こんなにも魅力を語りましたが、今はオールドレンズ以外のレンズも使っています。

撮りたいものは私が好きだと思った瞬間で、それがこのレンズを通したときにたくさん見えたからで。

それに気がついて好きな「瞬間」を突き詰め始めた頃、自分にとってしっくりくる写真が撮れるようになりました。

オールドレンズと共に過ごしたことによって、オールドレンズに拘らずとも好きな写真が撮れるようになったのだと思います。

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私はヘリオスに夢中になっていたこの頃の自分の写真が大好きです。

だけど同じ写真はもうきっと撮れない。

そして今はこの頃は撮れなかった写真が撮れると信じて、シャッターを切り続けます。





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