ワイン備忘録
今の時期はJSAソムリエ/ワインエキスパートの勉強されている方も多いでしょう。
せっかく得た知識も使わなければ忘れてしまう。
これは自分の為の備忘録。
〜ブドウの樹・前編〜
ブドウの種
①ヴィティス・ヴィニフィラ種(欧・中東系種、果実の生産に使われる)※約3000種
②アメリカ系(北米系種、台木に使われる)
ベルランディエリ、ラブルスカ、リパリア、ルペストリス
※WSET 3は①、②アメリカ系までの記載
③アジア系
アムレンシス、コワニティ(日本のヤマブドウ)
◆栽培方法
①挿し木cutting
ブドウの樹の新梢の一部を切り取って植え、新しいブドウの樹に成長させる。→商業的な(ブドウの樹をブドウ栽培者に販売する)育苗場で使われている。
②取り木layering
ブドウの樹の長梢を下に曲げ地中に埋め、長梢の先端を上向きに地上から出す。地中の長梢が発根し、定着したら新しく成長した部分、元の樹に繋がっている長梢を切る。
※フィロキセラ(害虫)のリスクのため、現在は主に①挿し木が使われている。
◆繁殖方法
①クローン(分枝系)
同じ遺伝子を持つ樹を繁殖させる
※突然変異あり→ピノ・ブラン、ピノ・グリはピノ・ノワールの突然変異
②クロッシング(同種交配)
同じ種の両親から新品種が生まれた時。
ex)カベルネ・フラン✖️ソーヴィニョン→カベルネ・ソーヴィニョン
リースリング✖️マドレーヌ・ロワイヤル→ミュラー・トゥルガウ
ピノ・ノワール✖️サンソー→ピノタージュ
③ハイブリッド(異種交配)
二つの異なるブドウの種を両親に持つブドウの樹。
少なくとも一つのアメリカ系ブドウの樹を片親に持つ。
カナダのヴィダルが有名!←アイスワイン!おいしい!
◆害虫対策、台木、接ぎ木
天敵フィロキセラ(北アメリカ生まれ)はブドウの根に寄生。ブドウを枯死させる。
→アメリカ系のブドウの樹は、ねばねばした樹液で口器をふさいでフィロキセラの活動を妨げる上、損傷したところに保護層を作り、二次感染を防止!
よって、アメリカ系のブドウの樹orハイブリッド樹を台木に接ぎ木することで耐性を作るのだ!台木することで線虫予防、干ばつ耐性の効果もある。
○接ぎ木には機械式と高接ぎがある。
①機械式
近年一般的。専門の育苗場で自動処理。ヴィニ フィラ種と台木から長梢を少し切り取り、機械で繋ぐ。長梢の接合を促すよう暖かい環境で保管し、接合完了後植えることが出来る。
②高接ぎ
すでに収穫ができるブドウの樹が植えてある畑の栽培者が、次シーズンは別のブドウ種に切り替えたい時用いられる。
現存のブドウの樹は主幹だけを残して短く切られ、枝接ぎ、芽接ぎにより新品種を主幹に接木する。→翌年には新しい品種のブドウが収穫可能に!市場のニーズの変化に素早く対応でき、畑全体を植え替えるよりもかなり低コストで、新しい品種は定着済みの根を使って成長できる。
※新しく植えられたブドウの樹は収穫できるまで最低3年はかかるのです。。。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?