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#2-1 改めての『PM BOK』

今回の記事から、マガジン「PM BOX」第2章がスタートです。
第2章は「プロジェクトのスタート」を中心に、まとめていこうと考えてます。

個人的なプロジェクト活動より、会社やビジネスにおけるプロジェクト活動向けの内容になってしまう部分もあると思います。
それでも、「社会人全般に参考になるハナシ」になるように、頑張ってまとめていきたいと思います。

さて。
今回は、第一章の記事でも何度も触れてきた『PM  BOK』(読み方:ぴんぼっく)について、改めてご説明します。


余談ですが、このマガジン「PM BOX」というのは、完全に私のオリジナルな名称なのですが、紛らわしくてスミマセン💦

自分しか使ってない名称でタグ付けしようと思って考えたのですが、『PM BOK』に初めて触れる方にしてみたら、XとKの形も似ているし、余計に紛らわしいですね……!

『PM BOK』について

私が記事の中で「プロジェクトマネジメントの教科書的な本では〜」と記載しているときは『PM  BOK』のことを指しています。
プロジェクトマネジメントに関するセオリーや知識が体系的にまとめられている本です。
『PM BOK』の内容が、現在プロジェクトマネジメントのグローバルスタンダードと言われています。

『PM  BOK』の正式名称は『Project Management Body of Knowledge』といって、略称が『PM  BOK』です。

初版は1987年で、最新版は2021年に発行された第7版にになります。
アメリカの非営利団体PMI(Project Management Institute)が発行していて、原文は英語です。
なので、日本語で読む場合は、翻訳本が発行されるのを少し待たなければなりません。
第7版の時も、日本語版の発売まで半年くらい待った記憶です。
また、翻訳独特なテキストスタイルなので、職業としてプロジェクトマネージャーをしていない方には、とっつきにくい内容かもしれません。

PMIは日本支部もあります。
1998年に設立されて、今年で25周年だそうです。
日本支部のHPでは、無料のセミナーお知らせもあったりするみたいなので、興味ある方はぜひ覗いてみて下さい。

↓一般社団法人 PMI日本支部リンク
https://www.pmi-japan.org/

『PM BOK』の使い方

個人的な考えですが、例えるなら『PM  BOK』は"スマホの取り扱い説明書"みたいなものだと思います。

初めてスマホを使用するときは、基本的な使い方のレクチャーを受けて、必要最低限の知識で使い始めますよね。
そして、使っていくうちに、いろんな機能を知って使い込んでいくと思います。

そして、こんな機能があったら便利だけど、ないのかな?」と思ったら、ピンポイントで機能について調べて、設定を変えて試す、というパターンが多いと思います。

同じように、プロジェクトマネジメントも、
 実際の現場の活動(=スマホの使用)を通じて、
 ピンポイントで上手く進んでないところや、中々問題解決できない領域に出くわした時に、
 ピンポイントでその領域について読んでみて、
 現場に活かせそうなモノを探してみる、
という感じです。

レシピみたいに、プロジェクトの手順通りに内容が構成されているわけではないです。
ただ、全体像を把握していないと、レファレンス(検索)が出来ないので、大まかに内容を知っておくことは大事です。

”基本的なレクチャー”は、所属している企業のOJTや環境によって変わります。
ベースで持っている知見や経験が違うので、全体像把握のためにどれくらいコストをかけるかは個々人によります。

実戦経験の有無で難易度の感じ方が変わると思うので、まずは、経験が一番だと思います。

PMPについて

私が取得しているPMP(Project Management Professional)という資格はPMI本部が認定しているプロジェクトマネジメントに関する国際資格です。

『PM BOK』をベースに構成される試験なのですが、本内容を覚えたら合格出来る、みたいな試験ではなく、ケース問題が多いです。
また、記述問題はなく、すべて4択の問題です。

例)
 「あなたは〇〇の××を任されているPMです。
  担当しているプロジェクトの□□は、■■で、現在は、▲▲です。」
という前提が提示されたうえで、
 「このプロジェクトでとある問題が起きました。
  あなたの適切な行動を選択しなさい。」

この問題の選択肢が、1つにつき3行くらいあったりします。

試験も元々英語なので、少し日本語だと理解が難しい内容もあります。

日本語での受験の場合でも、英語の原文が読めるので、私は受験の時に問題文がいまいち理解できない時は英語の問題文を読んだりしました。

また、受験のための条件があり、
 ・認定講座を受講すること
 ・実務経験
が必要です。

そして、PMPは一度試験に合格したらOK、という資格ではなく、定期的な更新が必要です。
その更新のために、大学でいう”単位”みたいな認定とお金が必要になります。

単位は、PDUという名称なのですが、認定講座を受けたり、実績を提出したり、対外的に発表をしたり、自己研究したり……認定される方法のバリエーションは多岐にわたります。
単位の稼ぎ方は、個々人に委ねられているのですが、認定講座を受けるのが確実ではあります。
1つ行えばOKというわけでもなく、バランス良く一定数以上の認定を得る必要があります。


日本では、独立行政法人 情報処理推進機構という団体が「プロジェクトマネージャー試験」というのを行っています。
独立行政法人 情報処理推進機構は、ITパスポートなんかも実施している団体ですね。

私はこの日本のプロジェクトマネージャー試験は受けたことはないのですが、こちらも『PM BOK』に準拠しています。

ただ、日本のプロジェクトマネージャー試験は論文があるのと、「IT領域」に特化した知見も必要なので『PM BOK』の勉強だけでは出題範囲をカバーできない点に注意が必要です。

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