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40代の挫折その5。ゆでガエルがぬるま湯から飛び出す日

ゆでガエルは
水に浸かっていたつもりが
気が付かないうちに徐々に茹であがって、
干上がった。

でもゆっくりと、気持ちよかった
水のことを思い出せるように
なっていた。


そんなこんなで
するすると、採用の扉が開かれた。

選択肢は、ふたつ。

・パートならお店で値段付け
・正社員ならECサイト担当


ゆるっと軽く働きたかったけど

やりたくないことに
「自分の意思で動けないこと」があったから


消えかけたと思った
「ゆでガエル」精神は消えてはいないぜ。

ここでもまた、ハードモードの
正社員をえらんだ私。

(自分でも笑っちゃう。)

でも、
初任給みたいな最低限のお給料で
はじめて経験する「嫌じゃない」仕事。

なによりわたしが
そのとき大切にしたかった最低条件、

「おしゃれな環境」と
「自然の中で働く」ということ

が両方叶っているのだから
うん、これで良いのだ。

また飽きたらやめればいいし
無理そうだったらパートにしてほしいと
お願いすればいい。

残業は極力しないという条件付きで、
また正社員になっちゃったのである。

ゆでガエルは無我夢中で
目の前のことだけを一生懸命やって、
まるで新しいゲームをゲットした
小学生のように働いた。

そういえば話はそれるが
私の性質はいわゆる
HSP型HSSというやつで

「刺激が大好きな繊細さん」
という特徴があるタイプ。

なので新しいことをやるのは
大好物なのである。

そして、自分との約束
「やりたくないことはやらない」を
徹底した。

それは会社になにかを
やれと言われても、同じ。

やりたくないと思ったら、
「やりません」と言う態度を示す。

たったそれだけで、
仕事に心まで
奪われることがなくなった。

まあまあ楽しく
そしてめちゃくちゃ忙しく無欲で
働いていた私。

2年目の12月、44歳。
鬼のように忙しいタスクをこなす中
目に飛び込んできたひとつのインスタ投稿。

そこにはわたしがやりたいことを
表現している人がいた。

そして、その人は
新しく人を育てる講座をするので
ちょうど募集を募っていた。

「あ、これ。わたしがやるべきことかも。」


とピン!ときた私は

ほぼ文章も読まないまま、
説明会参加の申し込みをしていたのである。

そしてそのまま講座を受けながら
リアルに実践を重ねていった。

講座がおわるころには
また偶然にも
働いていた担当のEC部署がクローズに。

そのまま自然にするすると
その会社を辞めることになるのである。

自分のやるべきことが
勝手にやってきて

もうそっちだよ、と
誰かに言われているかのよう。


探しているうちは見つからなかった。


なるべく自分がご機嫌でいられるように
無心で過ごしていたら

「やるべきこと」は
勝手に向こうから、
すごい勢いで見つかりにやってきた。


ゆでガエルは
「ぴょんっ」と
浸かっているものから飛び出した。


現在進行形で
人生は、たぶんもう少し
続く。


一旦、おわり。























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