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ウラキモーのいたずら

新年、明けましておめでとうございます!2022年もどうぞよろしくお願いします。我が家の年末年始は旦那さんと両家へご訪問。父と母と姉私というザ・女系の我が家に対して、三太郎+次男さんのご子息の男の子と、三男さんのご子息の男の子という男系代表のような旦那さんのお家。

こうも違うのか、というくらい男女の比率で全然雰囲気が違う。そこに両家の強烈な個性が加わるのでもはや何が何だかわからない。

旦那さんのお母さんは男の子3人とお孫ちゃんの4メンズを育て上げただけあって、朗らかでとても穏やかな方なのにとても腕っぷしが強くてどすこい母ちゃんなのです。本当に素敵でかっこいい。

そんな4メンズに我が家ののほほん皇子が加わると、皆さんそれはもうめっちゃめちゃ可愛がってくれて、遊び方やあやし方も女系育ちの私には想像もつかないようなダイナミックさでどでーんとしたものでした。

特にその中でもいつも一番抱っこして可愛がってくれる次男先輩。そしてそのご子息御年16歳。180センチ82キロのヘビー級高校生は思春期真っ只中のとてもシャイボーイだけど、すごく優しくて、次男先輩のあぐらかいた膝の中で左に右にと暴れくるう皇子の横に寄り添って嫌な顔ひとつせず付き合ってくれて、しまいには、人差し指をピキーンと前に突き出し、どうにかして鼻の穴にぶすっと入れてさしあげよう、とよだれ垂れ流しで最近はえてきた4本の歯をギシギシと歯ぎしりしながら迫り狂う我が家の皇子に対して、全く動じることなく、流れるままに身を任せて静かにゆっくりと鼻を差し出してくれる、そんな素敵男子なのでした。我が家のヤスとチコさんにべらぼうに可愛がってもらい、旦那さんのご家族にもたくさん遊んでもらい満面の笑みで東京に戻ってきた我が家なのでした。

というハッピー話で終わらない、いや終われない我が家。帰宅して掃除をしてさあ一息つこう、と思ってふと床を見てみると。

何だか訳のわからないこげ茶っぽい綿埃が一面に舞っている。さっき掃除機をかけたばかりなのに何なんだ。新年早々、アゲアゲだったテンションに怪しい雲行きが。その正体不明のふわふわもこもこの埃をたどってみると、なぜか2階に。行きついた先は何と寝室。クローゼットの前にもこれでもかというほど例のフワモコが一面に鎮座していらっしゃる。

たしかにさっき掃除機をかけたばかりなのに。思いつくのはただひとり。我が家ののほほん男子その1。以前、掃除をしてもしても床に黒いゴムの破片がいっぱい落ちている事件に遭遇した。目を凝らしてじっと正体を探していたら、なんと旦那さんのスリッパだった。

掃除機がけ担当大臣のわたしが毎朝毎晩必死に掃除機をかけているというのに片っ端から汚していく旦那さん。スリッパあるところに黒ゴムあり。のほほんと過ごしすぎていて、自分がごみ排出大臣になっていることにも気づかない。

何かのタイミングでのほほんと別の地雷を踏んだその瞬間、劣化のごとく我慢していた黒ゴムへの不満がさく裂し、天誅を受けた旦那さんなのでした。

ということがあったので、絶対今回も旦那さんの仕業に違いない。どうせまた変な靴下か変なスリッパを調達してごみを排出しているのだろう。新年早々怒り心頭で、スリッパの裏を確認したところなぜか何もついていない。靴下や洋服などありとあらゆるところも確認してみたけれどどうも何もない。

変だなぁと思って改めて床を見ると、また例のフワモコが。後をたどってみると、なぜかどこもさっき私が行った場所。洗濯で洗面所に、掃除機を戻しに玄関に、離乳食を作りにキッチンに、掃除をしに2階のトイレに・・もしやと若干青ざめながら恐る恐るさっき入ったばかりの自分の仕事部屋に入ってみると、床に例のフワモコが。

なんと、正体は私のズボンの裏起毛で、なぜか足首から腰から大量の裏起毛のフワモコがこぼれ落ちているのでした。

濡れ衣を着せられた旦那さんには平身低頭お詫びをし、その正体が裏起毛であることを伝えました。旦那さんは若干不服そうなでしたが、そもそも(旦那さんが)誤解されるような日頃の行いを悔い改めよ、というところに上手く落とし、何とかその場はお開きに。

この三連休でようやく時間が出来たので、買ったお店に相談をすることに。年末に買ってレシートもどっかに行ってしまったので、泣き寝入りかなと思いつつ相談をしてみたら、それはもとても丁寧に対応してくださり、購入履歴から買った日を探ってくれて、レシートがなくても大丈夫と言われて同じものを取り寄せて交換してもらうことになりました。他に同じようなクレームは届いていないそうなので、たまたま作り方の問題でフワモコ起毛が出来上がったのではないか、とのこと。

年始早々色々ありましたが、心穏やかにルンルンで帰宅したその日の夕食時。旦那さんが急に、

ねぇねぇ、「ウラキモー」って知ってる?!

とおっしゃりまして。なんだ、あてつけか?!この前の落としどころでは納得いかなかったのか?!と訝しげに聞いていると、

どうやら、今日の昼間、旦那さんは買い物に行ったか何かで、その買い物先で「ウラキモー」という言葉を初めて認知したようで。

ずっと、「ウラキモー」だと思っていたそう。

それが、「裏起毛」だとピッカーンと認識が一致した瞬間。

「なんだ、日本語だったんだ」とがっくりしたそうです。

ていうか、これまでのフワモコのやりとりは何だったんだ。散々私が連呼した「裏起毛」は、「ウラキモー」だと思っていたらしい。

よくわからないまま、2022年が始まった。

【ウラキモーのいたずら。いたずらが過ぎる】

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【我が家の皇子、旦那さんの実家でくつろぐ様子】

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