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双極性障害の私が司法試験に合格する話(101)女優としばしお別れ。

鳥取に、私が女優をやれる拠点がある。

浜村温泉という小さな小さな町。ここで毎年、映画を作って映画祭をやっている。関わって、6年近くになる。女優としてだけにとどまらず、監督や脚本もやらせてもらったり、ずぶ濡れになって交通整理をしたり、どでかい鍋でご飯係をしたこともある。

映画を作るために各地から集う子どもから80歳近い大人まで、みんなと、数日生活を共にして一緒に作品を作る。歳を重ねるごとに私にとってはかけがえのない場所となっている。今では、ここで一生、映画をやりたいと思っている。

だからこそ、私の生活の基盤は、別で作っておかなければと思ってる。いい映画を作るには、みんなの技術はもちろんだけど、やっぱり、美味しいご飯をはじめとするいい環境も必要。誰かが、自分の生活を犠牲にしてまでやることじゃない。しっかりお金を稼いで、映画の環境に投資をして自分も楽しみたい。

昨日まで4日間、撮影をした。私は試験合格するまで、あの現場には戻らないことにした。とにかく早く資格を取って弁護士になり、しっかり稼いで、またあの現場で死ぬまで女優をやりたい。

80代の先輩方が「俺たち、先に行くぞー」っていうから、なおさら。足踏みしてる時間はない。実際、私のおじいちゃん役をしてくれていた俳優さんは、このコロナ禍で死んでしまった。時間は有限だと本当に感じる。

撮影で滞在する間は、勉強はなかなかできなかったけど、とてもいい助走がつけられた。合格まで、ノンストップで走る。

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