脚本『打合せ①』

架空の町「丹生浴」のローカル番組

プロデューサー　浜中

ディレクター　　相生

AD 　富里

MC リトル岡田

アシスタント　　アカネ

浜中　今週の特集コーナーどうするか

相生　どうしますかね。

富里　あ、最近若者に人気のMBTI診断をリトルさんにやってもらうとかどうですか。

浜中　MBTI診断？なんだそれ

富里　浜中さん知らないんすっか

浜中　え、知らない。相生知ってる？

相生　まあ、なんとなくは

富里　その人の性格とか思考を１６のタイプに分ける診断ですよ。今じゃ自己紹介とかでも出身地とか、趣味とかと一緒に自分のタイプを言ったりするんですよ。

浜中　へー、そうなんだ。でもリトルさん、そういうの好きじゃなさそうだな。

相生　確かに。それに、世界に70億人もいる人間をたった１６のタイプに分けれる訳ないですしね。

富里　いや、これが結構当たってるんですよ。例えば、僕はENFPで・・・

浜中　え、なんて言った？E

富里　ENFPですよ。

浜中　何それ

富里　僕のタイプですよ。「運動家」ってやつで、社交的で心が広くて、好奇心旺盛な性格なんですよ。ほら、どうですか、当たってるでしょ。

相生　要するに扱いやすいバカって事だろ。

富里　なんでそうなるんですか。相生さんもやってみてください。絶対当たってるから。

相生　いや、俺はいいや。そういうのって占いみたいなもんだろ。どうせちょっとでもかすってたらそう信じるようになってんだよ。

富里　ひねくれてるなー。じゃあ、浜中さん、やってみてください

浜中　えー、じゃあ、ちょっとやってみるか。

富里　やりましょう！

浜中　えっと、「定期的に新しい友人を作ることを心がけていますか」うーん、まあ、賛成するかな

相生　え、浜中さん友達少ないじゃないっすか

浜中　そう？俺的にな結構作ってるつもりだけどね

相生　それ、相手は浜中さんのこと友達って思ってます？

浜中　それはわからないけど

相生　じゃあ、作ってないじゃないじゃないですか。

浜中　いや、でもこういうのってこっち側の気持ちだけでしょ。

相生　それは独りよがりすぎますよ。あと、どこからを友人とするかも大事ですしね。

浜中　まあ、確かに。

相生　この前の収録で一緒になったアイドルのマネージャーさんと結構楽しそうに話してたじゃないですか？

浜中　あー、飯田さんね。うん、あの人俺と一緒でプロレス好きらしくてね、今度一緒に行こうって。これは友人だろ

相生　行きました？

浜中　行ってはない

相生　あー、じゃあ駄目だ。まだ知り合いだ。

浜中　あ、これダメか。でも、これ心掛けてるかどうかだから、賛成でいいでしょ。

富里　浜中さん、MBTI診断は嘘ついちゃダメなんです。心掛けてたら、行ってます。なんなら、僕が飯田さんとプロレス行きました。

浜中　え、お前行ったの？

富里　はい。めっちゃ楽しかったです。

相生　ほら、これですよ。心掛けてますもん、富里は。

浜中　え、どっちから誘ったの？

富里　僕ですね。

浜中　え、なんで

富里　話してるの聞こえて、楽しそうだなって思って。

相生　うわ、これがENFPですよ。好奇心旺盛で、社交性がある。

浜中　そっか。じゃ、まあこの質問は反対するにしとくか。

　　　次の質問が「何の予定もなく一日を過ごすことがよくある」これは反対。俺こう見えて活発だからね。

相生　え、そうですか？

浜中　いや、これはそうだよ。だって、この前の休みも家でケーキ作ったからね。

相生　もう家にいるじゃないですか。

浜中　え、なにが。

相生　予定がないから家でケーキ作るんですよ。

浜中　違うよ。家でケーキを作る予定だよ。

相生　予定ある人は家いないですよ。

浜中　いるだろ、別に。

相生　富里、この前の休日何してた？

富里　あー、この前は午前中は大学の友達とアウトレット行って、午後からちょっと運動しよってなってボルダリング初めてやって、その後アメリカ行ってる友達が帰ってくるっていうから、空港まで迎え行って友達の家でパーティーしました。

相生　これが予定あるっていうんですよ。

浜中　すげーな。何で運動でボルダリング選ぶんだよ。

富里　あれ結構難しいんですよね。それに全身の筋肉使うからきついし。

浜中　でもケーキも腕の筋肉使うから

相生　浜中さん、ケーキでは対抗できません。やめましょう。

浜中　じゃあ、相生は何してたんだよ。

相生　僕は子供と公園行ってました。

浜中　ちっ、まあでも、ケーキも俺の中では予定だから、このまま反対で。

富里　浜中さん、MBTI診断は嘘ついちゃダメなんです。

浜中　え、ケーキは嘘になるの？

富里　嘘です。

浜中　じゃあ、賛成にしとくよ。

　　　次が「文章を書くなど、さまざまな創造的表現に惹かれる」。これは確実に賛成。文章を書くのも読むのも好きだしね。

相生　うーん、どうだろうな。

浜中　これはなんと言おうと俺が正しいよ。本も読むし。

相生　え、最近読んだ本なんですか。

浜中　『リーダーの素質は９０％足のサイズで決まる』

相生　なんすかそれ。そんな訳ないし。

浜中　決めつけんなよ。

相生　そいつが先に決めつけてるんですよ。

浜中　いや、でも本読んでることに間違いないだろ。

相生　質問をもう一度読んでください。「創造的表現」ってあるじゃないですか。自己啓発本に創造的な要素はどこにもないですよ。

浜中　あるだろ。文章なんだから。

相生　文章は文章ですよ。でも、それだけです。創造的ではありません。

浜中　分かった。でも、文章を書く方は好きだから。

相生　本当ですか？

浜中　日記とか書くし。

富里　え、そうなんですか！読みたいです！

浜中　いや、ちょっと恥ずかしいな。

富里　いいじゃないですか、せっかくなんで。

浜中　まあ、いいけど。じゃあ、一週間前のね。

七月九日

今日は家でケーキを作った。いい感じにできたので食べてみると、とてもしょっぱかった。どうやら砂糖と塩を間違えたらしい。トホホ。

七月十日

今日は家に帰り、風呂に入ろうと思って服を脱いでいたら、パンツが一日中、前後ろ逆だった事に気づいた。トホホ

七月十一日

今日は仕事の帰りに小腹が空いたので、行列ができているたい焼き屋さんに並んだ。しかし、自分の番になって、その行列がたい焼き屋さんではなく隣の二郎系ラーメンだと気付いた。引き返せずに一生懸命食べて、トイレで吐いた。トホホ。

富里　なんか、すいませんでした。

浜中　なんで謝るんだよ。

相生　これは、ちょっとかわいそうだな。

浜中　かわいそうっていうな。もう賛成でいいな。

相生　いや、でも創造的表現ではない気がするので。

浜中　創造的表現だろ。最後のトホホとか。

相生　いや、ちょっと無理が。

浜中　いや、今回は自分で決める。

富里　浜中さん、MBTI診断は嘘ついちゃダメなんです。

浜中　嘘じゃないだろ。創造的表現に惹かれてるんだから

富里　トホホは創造的表現じゃないですし、惹かれてもいません。逆にこっちがかわいそうすぎて引いてます。

浜中　引くなよ。分かったよ。うるせーな。じゃあ、反対。

　　　次が「一度決めたら、その決断を疑うことはない。」これは賛成。

相生　いや無理ですよ。もう現に三回も決断変えてるんですから。

富里　浜中さん、MBTI診断は嘘ついちゃダメなんです。

浜中　うるせーな！さっきから。俺のやりたいようにやらせろよ！いいだろ、俺がそう思ってるんだから。

富里　いや、でもMBTI診断は嘘ついちゃダメなんで。

浜中　それもやめろ！なんか諭す感じで言ってくるやつ。それが一番腹立つわ。やめだ、やめ。もう、こんな診断やめ。

富里　えー、浜中さんのタイプ知りたかったのに。相生さんのせいですよ。

相生　いや、お前が嘘とか言うからだろ。

浜中　お前ら二人ともだよ！

冨里　じゃあ、今週の特集コーナーどうします？

浜中　あー、その話だったのか。もう無駄な時間過ごしたわ。

相生　もうリトルさんとの打合せまで時間ないですね。

浜中　うわー、どうするよ。

相生　リトルさんに何か最近興味あるのないか聞いてみます？

浜中　こっちから何も案ないのに大丈夫か？

相生　大丈夫ですよ。最近は出演者にやりたい事聞いてから企画作るテレビマン多いですし。

浜中　いや、それになりたくないからこうして頑張ってるのに。

冨里　もしもし、冨里です。はい、はい。承知しました。失礼致します。

浜中　どうした？

冨里　リトルさん、入られました。

浜中　マジか、はや。だからリトルさんにオンライン会議のやり方教えろってマネージャーに言っといたのに。

相生　とりあえず、行きますか。

浜中　だな。

打合せ

リトル　ちょっと、早くてごめんね。前の仕事が巻き巻きの巻きで終わったからさ。

浜中　いえいえ。こちらとしても早く企画が決まるのはありがたいです。

リトル　アカネちゃんは流石にまだいないか。

浜中　そうですね。あと３０分後にくると思います。

リトル　オーケー、じゃあ、アカネちゃんがくる前にババっと固めちゃおうか。

浜中　はい、よろしくお願いします。今週はリトルさんにスポットを当てて、リトルさんのやりたい事から企画を作ってみようかなと思いまして。

冨里　本当はMBTIやってて時間なくなっただけですけどね。

相生　言ってやんな

リトル　おーー、いいんじゃない？俺にスポットが当たる訳でしょ。こう、バッ！とこっちからもバッ！と最後にこっちからーーー、ババババッ！と

相生　そんなにカメラねーだろ

浜中　ちょ！いや、まーでもまさしくそんな感じでいきたいなと思いまして。何か最近興味ある事とかありますかね。

リトル　そうだなーー。俺はさ、５０年前からこの業界いるんだけどー、あ、そんな俺の興味を聞きたい訳ね。

相生　だから、そう言ってんだろ

浜中　お前！本当に、我々スタッフも興味津々で。

リトル　いいね！俺の興味―――。うん、最近、孫がね。なんとか診断、YMCA、違う、PPAP、違う、TOTO・・・

相生　迷いすぎだろ。最後トイレじゃん。

浜中　相生！

冨里　MBTI！

リトル　そう！それよ、それ！それをね、孫になんかやらされた訳よ。そしたら、ちょっとアルファベットは忘れちゃったんだけどーー、おじいちゃんは「陰謀論者」だ。って言われたのよ。

浜中　え！本当ですか！実は僕たちもさっきやってたんですよ！その診断！

リトル　え、なになに、浜中ちゃんも知ってたのーー。

浜中　はい、本当についさっき。

リトル　浜中ちゃんは何だったのよ。

浜中　いやー、それが後ろの後輩共に邪魔されちゃってしっかりできなかったんですよ。

リトル　えーーー、勿体ないねー。リトル診断的に言うと、浜中ちゃんは、「少額納税者」だね。

浜中　えー、何すかそれ。

リトル　いつまで経っても昇給しないからさ。

浜中　ちょっとーこれでも上がってるんですよ。

リトル　それに比べて「陰謀論者」。最高にクールだね。世界を超越してるから。

相生　冨里、「陰謀論者」なんてあるの？

冨里　あーーー、まずい。

相生　何が？

富里　いやね、今、MBTI診断に見せかけた、「裏MBTI」っていうパチモンの診断テストがあるんですよ。若者の中ではそっちを遊びとして使ってて！

相生　え、まずいじゃん。

冨里　まずいですね。浜中さんも知らないから気づいてないし。

相生　浜中さん、浜中さん、ちょっと

浜中　ん？

相生　リトルさん、パチモンのやっちゃってるかもしれないです。

浜中　何、どういうこと？

冨里　実は、MBTI診断に見せかけた「裏MBTI診断」ってのがあるらしいんですよ。「陰謀論者」なんて、本物のMBTI診断にはありません。

浜中　え！そうなの！

相生　このまま企画にしたら、そんな事も知らなくて企画にしたのかって番組が叩かれる可能性が。

浜中　マジか。じゃあ、リトルさんにそれ伝えないと・・・

冨里　ちょっと！

浜中　なんだよ。

冨里　リトルさん、お孫さん大好きだから、言ったら騙されたと思って落ち込んじゃうんじゃ。ああ見えて意外とメンタル弱いし、最悪、番組出れないかも。

浜中　うわー確かに。

相生　見て下さい。すごい喜んでます！

リトル　「陰謀論者」。浜中ちゃーん、響きが俺っぽいと思わない？

浜中　は、はい。めっちゃ喜んでるわ。

相生　なんか、別で興味ある事を探りましょう。

浜中　そうだな。

リトル　陰謀っていうのがシニカルでかっこいいんだよね。悪のカリスマ的なね。

浜中　あ、リトルさん、その、MBTI診断もいいんですけど、それ以外にも、何か興味ある事とかありますかね。候補は多い方がいいですし。

リトル　そうね、まあ、こんなこと言うと、笑われるかもしれないけどさ。

浜中　いえ、笑いませんよ。

リトル　ありがと。最近ね、「終活」に、まあ興味というかやらないとなっ、てね。

浜中　なるほど。「終活」ですか。

リトル　そ。俺もさ、いつまでもこの業界にいる訳にもいかないしね。老害とかいう言葉もあるんでしょ？怖くてね。まあ、人生を良く終わらせるための準備だね。

浜中　素晴らしいです！この町も高齢化が進んでますし、気になる方も多いと思います！

相生　なんとかなったな。

冨里　よかったです。

冨里　あ、もしもし、冨里です。はい、はい、承知しました。失礼致します。

浜中　どうした？

冨里　アカネちゃんも早く終わったみたいなんで、もうすぐこっち着くそうです。

リトル　いいね！あ、そうだ！アカネちゃんの最近興味あるのも聞いちゃおうよ！

浜中　いいですね、幅が広がるかもしれませんね！

リトル　でしょー。絶対いいよね。新鮮な感覚も欲しいでしょ。さすが、俺、というか、リトル、というか、陰謀論者。みたいなーーー。

浜中　ははー、は、は・・・

冨里　アカネちゃん、入られたみたいです。

アカネ　ちょっと早く着いちゃってすみませ・・・。え、もう皆さんお揃いで！逆に待たせた感じですか？

リトル　いや、最高のタイミングだね。俺も巻き巻きの巻きで終わっちゃったのよ。

アカネ　あ、そうだったんですね。よかったです。

リトル　そ、だから安心して。それに！もう企画も固まってきちゃってるから。

アカネ　本当ですか！ありがとうございます

浜中　そう、それで、今回はリトルさんにスポットを当てて、リトルさんが興味ありそうなことから企画を考えていこうと思ってて、

リトル　そ、俺

浜中　だけど、新鮮な若い子の意見も聞きたくて、アカネちゃんが興味のあるものからも企画にしたら幅が広がると思うんだ。

アカネ　なるほど。

浜中　なんか、最近興味のあることある？

アカネ　最近興味のあることかー。なんだろうなー。

リトル　何でもいいのよー。

アカネ　あ！最近、若者の間で流行ってるんですけど、「裏MBTI診断」ってやつがあって！

浜中　あ、ちょ、アカネちゃん・・・

アカネ　これが結構面白いんですよ！

リトル　へー、何それ。

浜中　あ、リトルさん・・・

アカネ　リトルさん知らないんですか！お孫さんいるから知ってるかと思ってました。まあ、いわゆるMBTI診断のパチモンですね、

リトル　そんなのあるんだー。若いっていいねー。

アカネ　なんか、「裏MBTI診断」は、普通のMBTI診断にはない変なタイプが出るんですよ！冨里さんとか知ってますよね！

冨里　う、うん、なんか聞いたことあるなーみたいな感じ。でも、俺らには、ねえ、あんまり関係ないっていうか。ね、相生さん

相生　そ、そうだよ。裏とかなんかそんな底辺な遊びで喜んでるのは若者だけだと思うよ。

冨里　ちょっと！底辺とな遊びとか言わないでくださいよ。リトルさん喜んでたじゃないですか。

相生　しょうがないだろ。これくらい強く言えばリトルさんも興味なくなるよ。

リトル　そんな、底辺だなんて可哀想よー、相生ちゃん。

アカネ　そうですよねー。

冨里　全然興味なくなってないじゃないですか。

相生　くそ、でも大丈夫。俺らには浜中さんがいる。

富里　確かに、あれでもプロデューサーですからね。

リトル　アカネちゃんもやってるの？その「裏」ってやつ。

アカネ　あ、いや私はやってないんですけど、友達がやってて。本当に色んなタイプが出てくるんですよ。

リトル　いいねー。何事も多いに越したことはないからね。ね、浜中ちゃん。

浜中　は、はい！

相生　だめだ、この人、もう使えない。白目向いちゃってる。

冨里　僕に任せて下さい

相生　大丈夫か。

冨里　いやーでも、そんなに種類あっても覚えられないですよ。自分が何だったとか言い合いっこできないし。

アカネ　いや、別に覚えなくていいんです！質問に同じ回答しても毎回違うタイプが出てくるんで！これがガチャみたいで楽しいんです！

冨里　あ、そう

相生　何、通販の最高のパスみたいなことしてんだよ。

冨里　知らなかったんすよ、しょうがないでしょ。そんなん言うなら、相生さんに任せますよ

相生　ちょ、お前。ゴホン、えー、ガチャ要素あるって、全部で何種類のタイプがあるんだよ。

アカネ　確かー、５０種類ですね。

相生　そんなに多く！

アカネ　すごいですよね！

冨里　ちょ！あんたこそ通販の畳みかけみたいになってますよ！

相生　無理だろ！そんな急に言われても！

リトル　５０かー、いい数字だねー。俺もこの業界もう５０年。ヒュー。

相生　バカでよかった

アカネ　すごいですよね、５０種類って！

リトル　いい数字よー。例えばさー、どんなタイプがあるわけ？

相生　くそ、このバカ

アカネ　えっとー、私の友達はー

冨里　いやー、なんかそういうの、いいんじゃないですかー、もう。どうせガチャなんだし。

相生　そ、そうですよー。なんかずっとこの話ばっかしててもねー仕方ないしー

リトル　いやいやいや、もう気になってる俺がいるんだよね、ここに。

相生　ちっ

リトル　アカネちゃん、教えちゃってよ

アカネ　えっとー、例えばー「少年革命家」とかー

リトル　ぷっ。何それ、チョーいいね。

アカネ　面白いですよね！これ、「ゆたぼん」っていうYouTuberの肩書きなんですよ。

リトル　へー、ちょークールじゃん。

アカネ　あと、「２ちゃんねらー」とか

リトル　何よ、それー

アカネ　２ちゃんねるっていうインターネットの掲示板があって、そこに書き込む人たちのことです。

リトル　そんなんあるんだー。若いっていいねー。

アカネ　あとー

冨里　いや、もう流石にいいんじゃないですか。

相生　確かに、もう十分面白さは伝わったし。

リトル　ちょっと、さっきから何よー、俺はね、アカネちゃんと話したいわけよ。俺は最近になってMBTI診断を知ったばかりなんだら、「裏」とか聞いたら、興味湧いちゃうでしょ、分からない？

冨里・相生　す、すみません。

アカネ　え、リトルさんMBTI診断やってるんですか！

リトル　まあね、孫にやらされてさ。

アカネ　えー、何だったんですか？

リトル　「陰謀論者」。どう？最高に俺っぽいでしょ。

相生　終わった

アカネ　ちょっとー！リトルさん、それ裏ですよ「裏MBTI診断」。やったことあるんじゃないですかー。

リトル　え、あ、え、う、裏？

アカネ　そうですよー。

リトル　え、相生ちゃん、う、裏？

相生　まあ、そのー、裏の裏は表というか、

リトル　え、じゃあ今までずっとパチモンのMBTI診断して、喜んでたってこと？

富里　全然、そんな、ねー

アカネ　相生さん、なんか、私まずいこと言っちゃいました？

相生　うん、もうだいぶ序盤から。

アカネ　えー、最悪。何があったんですか？

富里　いや、ずっと孫にMBTI診断っていうのをやらされたって喜んでたんだよ。

アカネ　え、じゃあ裏って気づいてなかったんですか？

相生　まあ、そういうこと。

アカネ　あちゃー。

リトル　え、孫にからかわれたってこと？え、そういうこと？

富里　いや、そんな事はないですよ。お孫さんの説明不足だったっていうか。

リトル　孫のことを悪く言うな！

富里　すみません。自分もちょっと言ってたけどな・・・

リトル　俺はなんてバカなんだ！

相生　あーー

富里　ちょっと一回横になりましょう。

アカネ　すいません、私のせいで。

相生　大丈夫、大丈夫。これはもうしょうがないから。

リトル　はっ、はっ、はっ。

相生　いつまで白目向いてんすか！

浜中　あ！え！今！どういう！え！

リトル　うわーーん！うわーーん！うわーーん！

浜中　リ、リトルさん！どうしたんだよ、これ！

相生　バレました

富里　完全に

アカネ　すみません。

浜中　や、やばい！収録って

相生　三日後です

浜中　どうするよ、これ

富里　とりあえず、今日のところは安静にしましょう。

浜中　そうだな。アカネちゃんはもう帰って大丈夫。

アカネ　え、いいんですか。私が悪いのに。

浜中　ここにいても何も変わらないと思う。

アカネ　分かりました。失礼します。

浜中　富里、リトルさんのマネージャー呼んで。

富里　はい。

相生　企画どうします？

浜中　それよりもリトルさんが復活してくれなきゃ、企画もできないだろ。企画は・・・明日もう一回三人で考えるぞ。

相生　はい。

浜中　はー、振り出しだ。トホホ。

続くかも・・・