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米国デザイン組織での1年 - 自己主張して興味分野に飛び込んでいく環境

先日、現職の米系企業で1年目のワーク・アニバーサリーをむかえました。私はこれまでの社会人生活約10年の半分を日本で、半分を米国で過ごしているのですが、米国での前職は日系だったので、完全米系の企業で仕事をするのはこの1年が初めてでした。

デザイン組織特有のものもあるかもしれませんが、大学院でも感じていた米国で教育を受けた人の特徴というか、習性?について思う所があるので書いてみたいと思います。

自己主張の需要性

これは良く言われる事だと思いますが、まず新しい組織に入って覚えてもらうのに自分のブランディングをするのがとても大事です。米国で教育を受けた人たちは、これがすごく上手。初対面で数分話して、自分の名前=数キーワード拾ってもらって覚えてもらう感じに落としてくる。

私のチームでは、初日に1分プレゼンを準備してと言われ、自分のプロフェッショナルバックグラウンドや出身地、好きな事などをメンバーの前で話す機会がありました。ここに種を仕込んでおいて、そのトピックを元に話が弾んでいきます。多分、話し方から気が合うか否かみたいな判断もされているんだと思います。なんで、綺麗にまとめるよりもちょっと笑えたり、意外な趣味を入れ込む方が成功しそうです。大学院ではPechakucha形式で自己紹介大会がありました。過去記事貼り付けます。


自己主張は初対面だけでなく、日々の業務でも根底にあります。やりたい事にはとにかく手を挙げ挑戦してみる、または勝手に始めてしまい発表してみる、みたいな姿勢が基本になっています。担当プロジェクトに支障が出ては困りますが、本業タスク以外でチームの為になりそうな事はいちいちリーダーが指定しなくても自然にやりたい人が始めている感じです。

私も色々と手を出していて、いつか注意されるんじゃないかと思ってるんですが、今のところ幸運な事に止められる事はなく評価される方が多いです。もちろんバランスにはとても注意を払っています。

コミッティーとギルド

興味のある分野である程度人が集まると、これもまた自然発生的にギルドやコミッティーを呼ぶ集まりが作られ、緩い組織になっていきます。大学院の場合、ソーシャルイベント、ソーシャルメディア、卒業生ネットワーク、教室の共有物の管理、キャリア支援などの分野がコミッティー形式で運営されていました。全て自主的に活動していく組織です。

代々受けつがれている活動もありますが、必要に応じて新しいものがいきなりできたりします。私たちの代では同級生が女性リーダーシップのコミッティーを立ち上げ、今も後輩たちが受け継いでいます。米国の高校などでもこんな形で運営される組織があるのかなーと勝手に推測しています。

得意な人が得意分野を担う側面もありますが、何も経験が無くても興味のあるギルドに入り、タスクに手を挙げてやっていくうちにスキルが付いてくるケースも多々ありそうです。

プレゼン慣れしている人が多くて、シェアする事でその分野=自分の名前を覚えてもらえたりもするので、勉強会やスキルシェアも良く開かれます。私は去年、大学院で学んだ未来学のワークショップをやる機会をもらいました。こちらも過去記事貼り付けます。

課外活動にも全力で取り組む

これに加えて、ハロウィーンや歓送迎会系、産休に入る人のベイビーシャワーなどにも全力で取り組みます。日本でも課外活動系は自主的に企画運営されているイメージがあります。

ハロウィーンの本気度は想像以上で、デザイナーと言うのも手伝って仮装だけでなくオフィスのフロア装飾も手分けをして作り込んでいきました。私たちのオフィスではデザイナーのエリアが4エリアに分かれているので、共有エリアはコミッティーのメンバーが担当し、エリアごとに飾り付けていきました。これも全て自主的リーダーシップで対応します。

私たちのチームでは、今年に入って2人チームから抜ける事があったのですが、どちらも自主制作ラップでビデオを作り送りました。チームメートのクリエイティブスキルがとても高いので、ほんの数分でちゃんと韻を踏んだ歌詞を書いてくれて担当を振り分けビデオをとり編集するといった一連の作業がすごい速さで終わっていきます。

ノンネイティブにとってラップって、とてもハードル高く。。私のパートは何言ってるか分からない感じになってしまい、見かねたチームメートが字幕を付けてくれました。笑。もう、ラップ企画はやめてくれと思うのですが、完成したビデオを見ると貰った人は嬉しいだろうなぁと感じます。すごい速さとクオリティで仕上げるチームメート、尊敬です。

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特に仕事に関わる部分の自主組織の運営は、私が日本で働いていた組織では経験しなかった部分なので、現在の職場でとても驚いた部分です。しかし、私が日本で働いていたのは2016年までなので、現在の環境はまた違うのかもしれません。

ラップ企画で使ったフィルター画像で締めます ↓

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