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ゴリゴリ名残り惜しい背中で語る俺ゴリラ

いよいよ今週土曜日にジャイアントキラーと対面する。
私は車を2台持つほどリッチメンではないので、
ニューカーをGetするということはすなわち
Nowカーを手放すことになる。

実は私、ランクルを盗まれたことがある。
家の目の前の駐車場で。
あれは世にも不思議な体験だった。
目が覚めて玄関から出ると、目の前に止まっているはずの車がない。
まず昨夜どこかに置いてきたのではないかと考え、
その後誰かに貸したかなと考えた(昨日誰にも会ってないのに)
次に誰か知り合いが持っていった説が頭をよぎった(そんな人いない)
玄関先に置いてあった鍵を見て、やっと盗まれたと確信した。
この間約30分。
他人に盗まれたとことに気づくまでこんなに時間がかかるのは
今考えたら異常である。
自分を責めるのがどうやらお好きらしい。

話は脱線したが、
ランクルが盗まれて大急ぎで買ったLexusを今日洗車した。
盗難がなかったら、絶対に出会わなかった車である。
いつの間にか8年お世話になっていた。
中古で買ったのに、よく走ってくれた。

Lexusとの思い出は、常に床が水浸し事件である。
ある時から良くガラスが曇るなと思った時期があった。
確か雨が多かった時期で、まぁこんなもんかと思っていたのだが、
原因は雨にあったわけではなかった。
ある日シートに小銭か何かを落として拾おうとした時に気づいてしまった。
床がびしょびしょだ。

床がびしょびしょになるという車のお悩みはあまり聞いたことがないだろう。
その代わり、夏にエアコンをかけて停車していると車がおねしょしているように
地面が濡れているのを見たことはないだろうか?
あれはエアコンに除湿機能的なものがついていて、
除湿した水分が外に放出されているらしい。

私の愛車は放出するための配管が詰まっていたのだ。
つまり放出ではなく、溜め込んでいたということになる。
何事も溜めすぎは良くない。
ストレスもアレもである。

結果的に大きなトラブルにはならず、配管のつまりを直して事なきを得たが、
車の床、しかもレクサスの床に限ってびしょびしょになることに笑いが
止まらなかった事件だった。

洗車をしていたら色々な思い出が蘇ってきたのである。
まだまだ綺麗な状態で、もう少し乗っていられたのではないかと
手放すことに少し後悔さえ感じてしまう。

先日も書いたが、人が物に感情移入するということはとても不思議なものだ。
愛着と呼ぶその現象は、やがて悲しい別れの種となる。
愛着の強さと別れ際の寂しさは完全に比例する。

とにかく私にできることは、できるだけピカピカにして車を送り出すことだ。
ランクルの時はそれさえもできなかったのだから。
感傷に浸りながら洗車が終わり立てておいたワイパーを戻そうとした時、
ゴムの部分が裂けた。

明日明後日雨なのにどうしろというのだ。おい。
最後の最後まで手がかかることをしてくれるのも、良い思い出の一つなのである。

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