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【社会人のための“教育ってそうなってるのか!”講座】キャリア教育コーディネーターの「スライムっぽさ」

「キャリア教育コーディネーターって何をする人なのか」は
このメルマガでも折に触れて書いてきているのですが、
あらためて、最近思うようになりました。

キャリア教育コーディネーターって「スライムっぽい」なー、と。

あ、ドラクエのアレじゃなく、
ゲル状の物体をイメージしてください。
いろんなデコボコに自在に形を変えてぴったりくっつく。
そんなイメージです。

今回は、その「スライムっぽさ」を醸し出す、
キャリア教育コーディネーターの特徴をあげてみたいと思います。

●反対を向いている人々をゆるっとつなげちゃう。

 象徴的なのは、学校と企業という、
 真反対を向いていて価値観も全く違うもの同士をつなげて
 キャリア教育の授業という協働プロジェクトをつくるところ。
 学校と企業が初めて出会うシーンなんて、
 フツーの人なら気持ちが萎えるんじゃないかってくらい、
 険悪なことだって少なくないのです。
 そこをなんとかするのが、キャリア教育コーディネーター。
 ですが、ただ八方美人というわけでもないですし、
 あいだを取れるように「妥協案」を考えるわけではないんです。
 両方のメリットにつながるように目一杯アイデアを考えるし、
 お互いにリスペクトが生まれるように動く。
 なぜかどっちの人も好きになっちゃうっていう、
 「気が多いタイプ」だってのも、あるかもしれません。

●ゴールはひとつでも手段はなんでもアリ。節操がないとも言える。

 たとえ「競合」になる相手であっても、
 いい教育プログラムやサービスを提供しているのであれば、
 手離しで「いいね」と称賛するし、
 積極的にオススメしちゃうこともあったりします。
 なぜなら、ゴールは、
 先生がやりたいと思う授業の実現、子どもたちの成長。
 ゴールが明確であれば、他者をあえて排除する必要はなくて、
 一緒にゴールを目指せばいいと思っているからです。
 逆に、ひとつの手段にこだわることは、
 学校にとっても産業界にとってもデメリットになりかねない。
 他社も含めて自在に形を変えてぴったりくっつけちゃえ!みたいな。
 そもそも、同業他社も「競合」ではなく
 「仲間」だと思ってることが多い感じもします。
 そう思える尊敬すべき起業家や企業が多いからかもしれません。
 しかし、お人好しとも言えるし、節操がないとも言えるかも?

●おもしろいことが大好物でハミ出しまくりのおっちょこちょい。

 学校がやりたい教育と、企業が持っているリソース、
 ほんとうはぴったりくっつくはずなのに、うまくいかない。
 なぜなら、使っている言語が違うことが多いのです。
 その「翻訳作業」をしているのが、キャリア教育コーディネーター。
 プログラムやカリキュラムが、表現方法の1つでもあります。
 個人的には、CMプランナーとかと、思考が近いんじゃないかと思ってます。
 考えているのは「どうしたら授業がおもしろくなる?」という、
 マジメなようで、でも、いつもおもしろいことばっかり考えている。
 枠にハマることなくハミ出しまくりで、
 新しいこととか、ワクワクすることが大好物。
 そして、ひとことで言うなら、おっちょこちょい、が多いです。
 とりあえずやっちゃおうぜ、って、ホントにやっちゃう・・・

さらに言うなら、
そのあり方も、働き方も、業務内容も、
すべてが「定型」じゃなくて、「分類不能」。
常に「その他」に分類される感じです。
そんなところも「スライムっぽさ」な気がします。
ゆえに「雇用」という形態に収まらない側面も、確かにあります。

でも、こんな「スライムっぽい人」が
いろんなところにいたら、
学校だけじゃなく、いろんな学びの場が、
おもしろくなると思いまっせんか?


松倉由紀
キャリア教育コーディネーター・教育研修プランナー。1975年長野県上田市生まれ。静岡大学人文学部社会学科卒業。地元での就職に失敗(4か月めで退職届!)ののち、大手通信教育会社、人材派遣会社、コンサルティングファームを経て現職。キャリア教育の領域で教育プログラム開発と「しくみ作り」をする「企画屋」であり「風呂敷たたみ屋」。2016年4月個人事業主から法人成り(株)ax-factory(https://ax-factory.wixsite.com/corporate)を設立。
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