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【社会人のための“教育ってそうなってるのか!”講座】「御用聞き」と「伴走者」は何が違うのか


小中高のキャリア教育実践基礎講習、今年度も集合研修が終わりました。
 (https://ax-factory.com)
集合研修の第3回のテーマは学校とのコミュニケーション。
コミュニケーションロープレの後は、
先輩コーディネーターに登場いただきディスカッション。
その中で、キャリア教育コーディネーターは
御用聞きではなく伴走者でありたいですね、
という話が出た際、こんな質問が出ました。

「御用聞きと伴走者、何が違うのですか?」

そうですよね。
キャリア教育コーディネーターも「仕事」と考えるなら、
お客様に価値を提供するということで、
誰がお客様かといえば、そのひとつには学校・先生も含まれます。
ということは、学校からみたら、
キャリア教育コーディネーターは
要望を叶えてくれる御用聞きにも見えるかもしれません。
学校とおつきあいのあるいろいろな「業者」もあります。

これらとどこが違うのかといったら、
次のような3点があるように思います。


・先生はお客様というよりも仲間?
 お客様だからなんでも言うことを聞くというよりは、
 仲間、いちばんの味方でありたいなぁといつも思っています。 
 自分が先生・学校にとってどんな存在でいたいのか、
 自分自身のスタンスも関係性に影響しているように思います。 


・お互いがそれぞれの専門性を活かして協働するパートナーである
 先生にしかできないこと、その専門性は本当にすごいと思っています。
 それと同じように、もちろん外部の私たちにも、
 外部でしかできないこと、専門性があります。
 どちらかが優れているとか、どちらかだけが必要なのではなく、
 両方が必要で、その専門性を組み合わせるからこそ、
 学びが社会とどうつながっているのかが実感できる授業になるはず。
  (社会に開かれた教育課程って、そういうことですよね)
 それぞれの専門性をリスペクトしあって協働する関係をめざしています。


・でも最終的に何が良いかを決めるのは先生にしかできない
 先生にしかできないこと、先生の専門性のひとつには、
 学校のこと、クラスのこと、子どもたちのことをいちばん知っていて
 何がいちばん必要なのかを判断できるのは先生だけという点があります。
 これだけは、外部人材は絶対にできない部分。
 子どもたちにとっていちばんいい判断ができるように、
 幅広いアイデアだったり、選択肢を見せられるような
 存在であれたらなぁと思います。  


いずれにしても、根底にあるのは、
人と人との信頼関係やリスペクトなのかもしれないなと思います。
かく言う私もすべての現場で実現できているわけではありませんが、
やっぱり、先生にとってのいちばんの味方であれるように、
自分のスキルも磨いていきたいと思っています。


松倉由紀
キャリア教育コーディネーター・教育研修プランナー。1975年長野県上田市生まれ。静岡大学人文学部卒業。地元での就職に失敗(4か月めで退職届!)ののち、大手通信教育会社、人材派遣会社、コンサルティングファームを経て現職。キャリア教育の領域で教育プログラム開発と「しくみ作り」をする「企画屋」「クリエイター」であり「風呂敷たたみ屋」。2016年4月個人事業主から法人成り(株)ax-factory(https://ax-factory.wixsite.com/corporate)を設立。2020年京都造形芸術大学通信教育部(グラフィックデザイン)を卒業。デザインで学びをおもしろくします。
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