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【社会人のための“教育ってそうなってるのか!”講座】「理数探究」でSTEM教育が進む?

告示された高等学校の学習指導要領から、
(http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/1384661.htm)
新科目をもう一つ、取り上げてみたいと思います。
「理数」です。

「理数」に関して、まずおさえておきたいポイントは・・・

・各学科に共通する科目である
・選択科目である

理数科といった専門学科に設置されるのではなく、
各学科に共通する科目となります。

プログラミング教育なども含め、
STEM教育(Science,Technology,Engineering,Mathematics)
必要性が叫ばれる中、
今回の高校の学習指導要領改訂では、
総合的な学習の時間が「総合的な探究の時間」となるなど、
探究的な活動に重点が置かれるようになりました。

「理数」に関して
学習指導要領で示されている内容としては、
理科の分野の「科学的な見方・考え方」と
「数学的な見方・考え方」を組み合わせて活用し、
課題設定→仮説構築→検証計画→観察・実験→分析・考察・推論
そして、報告書の作成や発表などまで行うというもの。
研究者の行うプロセスをそのまま実践する内容です。

これまでSSH(スーパーサイエンスハイスクール)で
実施されていた知見を活用していくものだと言えます。

科目としては、次の2つが設定されます。

・「理数探究基礎」=基礎を学ぶ段階
 研究倫理や探究の手法を学び、課題等の研究を実施する。
・「理数探究」=探究を進める段階
 基礎で学んだことを用い、
 大学や企業等とも関わりながら探究活動を実施する。

授業を実施する教員の研修やICTの環境整備も
課題になるという側面もありながら、
数学・科学の知識を実際に使いながら課題解決・探求に
取り組むことは、「なぜ数学を学ぶのか」という
問いへの答えにもなるのではないでしょうか。


松倉由紀
キャリア教育コーディネーター・教育研修プランナー。1975年長野県上田市生まれ。静岡大学人文学部社会学科卒業。地元での就職に失敗(4か月めで退職届!)ののち、大手通信教育会社、人材派遣会社、コンサルティングファームを経て現職。キャリア教育の領域で教育プログラム開発と「しくみ作り」をする「企画屋」であり「風呂敷たたみ屋」。2016年4月個人事業主から法人成り(株)ax-factoryを設立。
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