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【社会人のための“教育ってそうなってるのか!”講座】みんなで「トライ&エラー」を繰り返した2020年

2009年からサポートしている練馬区の「アニメと教育の連携事業」、
今年度のまとめとなる会議を開催しました。

ひとことでいうなら、
「いろいろあったけど、やってみてよかった1年だった」
ということを確認できた会議でした。


この事業は、練馬区の特色のひとつである「アニメ」を活用して
小中学校で授業を行うものです。
練馬のアニメ文化を学んだり、アニメに関するお仕事に触れたり、
アニメ制作に挑戦する学校もあります。
  *子供たちのアニメ作品は、下記で見ることができます。


区の取り組みで「学校教育」っていうと
教育委員会の活動と思われがちなのですが、
当初は産業振興から始まり、現在は文化振興の一環。
会議の参加者も、
行政担当者、学校、教育委員会、大学の先生に加え、
区内のアニメ事業者やアニメーターさんたちも出席。
行政事業にありがちな形式的で予定調和的な会議ではなく、
次はこんなことをやってみたいね、こんな知恵があるよ、
なんていうフラットで活発な意見交換が行われていました。
こうした連携体制もあって、
過去にはキャリア教育アワードで大賞を受賞した実績も。


そうして迎えた12年目の2020年度。
誰にとってもそうですが、
このプロジェクトにとっても、
新型ウイルスに翻弄された1年でした。

まず、授業日程をなかなか決めることができない。
中には授業をやりたかったけど諦めた学校もありました。

そして、感染症対策を考えると、
話し合い活動やグループ活動ができなくなったり、
図書館や体育館に集まってのクラス合同授業ができなかったり。
学校によって判断や対応、状況が違うこともありました。
 (先生たちもどれだけ大変だったか想像に難くない)

カリキュラムそのものを変えたり、
授業の実施方法を変えたり、感染症対策をしたり、
いろんな工夫が生まれました。

ゲスト講師はマスクにフェイスシールド&パーテーションで
なんか子どもたちが遠いなぁ、とか。
複数クラスをZOOMでつないでみたけど、
いまいちうまくいかなくて、
先生もコーディネーターも私物機材を投入してみた、
なんてことも、ありました。

やってもやってもうまくいかなかったり、
めざす状態にだとりつけなかったことも、
ひとつひとつの精度がイマイチだったりとか、
ふりかえってみたらもっといいやり方があったのに!
とかいうことは、もちろん、あります。

でも、先生もゲスト講師もコーディネーターも、
「うまくいくかどうかわからないけど、やってみよう。」
と言いながら、笑顔で前に進んで来れたことと、
ふりかえってみたときに、
「いろいろあったけどやってみてよかった」
と思えたことが、
この1年の最大の価値だったんじゃないかと思いました。

挑戦してきたことそのものに価値があるし、
どんな挑戦も賞賛されるべき1年だったと思うのです。

このトライ&エラーがあるからこそ、
1人1台の環境が実現したいま、
「もっとやってみたいこと」「できそうな可能性」が
見えてきているんじゃないかなとも思いました。

来年度が楽しみだ。
(まだ受託は決まっていないが)



松倉由紀
キャリア教育コーディネーター・教育研修プランナー。1975年長野県上田市生まれ。静岡大学人文学部卒業。地元での就職に失敗(4か月めで退職届!)ののち、大手通信教育会社、人材派遣会社、コンサルティングファームを経て現職。キャリア教育の領域で教育プログラム開発と「しくみ作り」をする「企画屋」「クリエイター」であり「風呂敷たたみ屋」。2016年4月個人事業主から法人成り(株)ax-factory(https://ax-factory.wixsite.com/corporate)を設立。2020年京都造形芸術大学通信教育部(グラフィックデザイン)を卒業。デザインで学びをおもしろくします。
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