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学歴社会なのは間違いないんだって話。

姪っ子1号。中3。現在受験生。

姪っ子なので、もちろん私の子どもではない。
 (妹の子どもである)
年に数回、実家で顔を合わせる程度だし、
妹とのコミュニケーションで知る情報でしかない。

だがしかし。
高校受験という進路選択をするっていう女子が、
「身内にいる」(それもかわいい姪っ子!)
という状態になってみて、あらためて、
今現在の日本て、学歴社会なんだよな、と思った。

どこも地方はこんなもんなんだろうと思うんだけど、
「子どもが物理的に無理なく通える範囲で」
と考えると、高校の選択肢は非常に少ない。
 (県外に出ることを厭わなければ話は別)
私の高校生当時はとくに、学区が細かく分かれていたので、
選択できる公立高校は6つしかなかった。
私立があるかというと、あるっちゃあるが、
それも選択肢は非常に少ない。
 (ゆえに当時の私は公立単願で受験。)
制度が変わって学区をまたげるようになったとはいえ、
それでも「無理なく通える」を考慮すると、
大した差はないだろうと思う。

そんな少ない選択肢の中で選ぼうとすると、
「学校の特色」とかって選択理由になりにくくて、
 (ここが都会と大きく違うところ)
進路選択とは、ほぼイコール、成績で上から配分。
学校の選択基準が「学力だけ」になってしまう。
ここは地方のどうにもならない側面もあると思う。

加えて、長野という土地柄。
「どこの高校出たか」という
不思議なヒエラルキー意識が存在していて、
これが、私も含めた大人の意識に影響はしている。
 (ここにさらに男女差別の意識も絡んでくるんだけど、
  これはまた別の話。)

「せめて”ここらへんの”高校には行って欲しいなぁ」

ていう、暗黙の願いは、大人たちのどこかにある。
そしてそれは「普通科」という暗黙の了解。
自分の中にも、そんな願いがあることに気づく。

こういう考えに縛られている自分にも気づきつつ、
でもねぇ・・・・

2016年現在、日本が学歴社会なのは間違いないんだ。

っていうことにも、あらためて気づいた。

「大学なんて行かなくてもいいじゃん」とか、
「普通科じゃなくてもいいじゃん」とか、間違ってないけど、
それってある意味、キレイごとでしかなくて、
どの高校を選ぶかでその後の進路がほぼ決まり、
要するに生涯賃金がほぼ見えるっていう図式は、
間違いなく、存在してる。
特に地方は、本当にそうだと思う。

これを「ないもの」として、
キレイごとだけて進路選択を考えるキャリア教育をやったら、
それって”大ウソ吐き”だよね、と思った。

答えは出てないんだが。

問題なのは、
「一度選択したら挽回できるチャンスや環境が少ない」
っていうことのような気がしてきた。
これは大人になっても、何歳になっても。

チャンスを得るために「都会に出る」が解になるのは、
やっぱりやだなぁと思いつつ、
でも、自分のことをふりかえるに、
「都会に出る」しか生きる道がなかったのも事実・・・
  (これはこれで、また別の機会に。)

個人の努力でいくらでも挽回はできるんだろうけど、
でもそれができる環境、応援する大人の姿勢も含めて、
それらは整っているんだろうか?
自分だけでがんばるのは、むずかしいよ?
そこを自己責任にしてていいのか・・・

・・・私、東京でこの仕事してていいんだろうか・・・


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松倉由紀
キャリア教育コーディネーター・教育研修プランナー。1975年長野県上田市生まれ。静岡大学人文学部社会学科卒業。地元での就職に失敗(4か月めで退職届!)ののち、大手通信教育会社、人材派遣会社、コンサルティングファームを経て2008年から現職。キャリア教育の領域で教育プログラム開発と「しくみ作り」をする「企画屋」であり「風呂敷たたみ屋」。2016年4月、個人事業主から法人成り。(株)ax-factoryを設立。
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