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聖闘士星矢 The Beginningあれこれ

 いつ書こうかと思っている内に配信が始まりました。私はこの映画を非常に気に入って8回ほど観に行ったのですが、残念ながら興行成績が振るわず続編制作は厳しいと言われています。
 うるせー私は観たいんだよ。

 その辺は置いといて。

 昭和末~平成初期の男児向けバトル漫画を21世紀の映画として再構築したらどうなるか、非常に真面目に取り組んで作られています。この真面目さゆえに評価が分かれているのではないでしょうか。

 ものすごく大まかに聖闘士星矢を説明すると、地上の平和を守るために人の姿で降臨した知恵と戦いの女神アテナに仕える青少年たちの友情と戦いの物語です。
 さて、「ちょっと皮肉屋で根は優しい主人公の男の子が、女神の化身の女の子と出会って命がけで守るようになる」のを2時間以内の尺で観客に受け入れて貰いたい。
 そういう訳なのか、非常に丁寧なボーイミーツガール+アクション映画になっています。

 原作沙織さんに相当するシエナは、沙織さんが誰もいないところで一人泣いていた「普通の女の子として生きたかった」を強調したキャラクターです。彼女は自分が女神になるのは止められなくても星矢はまだ未来を選べるからと、聖闘士になるのを強制しません。
 星矢も最初はわがままなお嬢様に反発していましたが、彼女の苦悩と優しさを知り、二人の間に友情が芽生えます。ここだけでもかなりご飯が美味しいです。ボーイミーツガール万歳。

 また、原作辰巳にあたるマイロックがかなりの良改変キャラでした。
 彼は原作城戸光政に当たるアルマン・キドの助手兼シエナのボディガードで、武器と操縦のエキスパートです。
 シエナといい感じになりかけた星矢に「女神に彼氏は必要ない」と釘を刺し「こいつも父親気取りかよ」とぼやかれるのですが、星矢との関係は意外と良好で終盤近くに彼が聖闘士として真に目覚めるきっかけにもなります。
 戦闘力バランスも絶妙です。
 彼は対暗黒聖闘士用改造弾と警棒で暗黒聖闘士と渡り合うのですが、正規の聖闘士と戦う場面はありません。彼の強さは引き際を心得ていることも含まれており、正規の聖闘士の格を落とさず当人も一般人の中では相当強い印象を与えます。

 長くなったので続きは後日。

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