見出し画像

女性社会起業家が見るニューノーマル社会(第2回:Xao Ban Group 第2部)

8月22日に実施したセミナーの第2部には、約10年前にラオスに住んでいた元ライフスタイル・リサーチャーである村岡さんと、静岡でオーガニック食材を扱う事業をしている小鍋さん、そして株式会社TNCの小祝さんに参加頂き、COVID-19の打撃を大きく受けているXao Banの話を受けて、日本で出来ることや、これからの未来について議論をした。

パネリスト・プロフィール

村岡桂子さん
元ライフスタイルスタイルリサーチャー。2007年~2011年末までラオスのビエンチャンに家族で住む。子どもは3人いて、一番下のお子さんは当時1歳。

小鍋彰久さん
マゴジャパン株式会社代表取締役 
果実そのままの純粋さを生かし、果実を超える濃厚さを追求している農薬不使用の原料をつかい、添加物を一切使用せず、20℃台で水を取り除き、煮詰める濃縮技術でフルーツピューレ、フルーツソース、シロップ濃縮果実などを商品にしている。


パネルディスカッション

渡辺)
小祝さんに質問です。コロナに対する他国の事例をみてのアドバイスや日本からこんなことができるというのがあれば教えてください。

スクリーンショット 2020-09-16 12.38.06

小祝)
コミュニティ化をしていくのが非常に大事だと思います。そのコミュニティからサポートをうけること。顧客だけでなく、守ってくれるひと 例えば近所の人、生産者などのコミュニティが一体化し、買い支える。
そんなことが各国で起きていますね。
例えば、タイのチュランコン大学では、現役生やOB・OGがFacebook 上で困っているひちたちを支える同級生コミュニティをつくったそうです。そこは、今ではC to Cで売り買いができるプラットフォームへと変化したそう。オンライン上のコミュニティで助け合う、ということが実際おきています。
XAO BANのような企業精神は支持を集めやすいと思います。ラオス国内のローカルコミュニティだけでなくグローバルコミュニティに広げていく。
賛同してくれる人も多いと思います。まさしく、デジタルのチカラですね。
渡辺)
小鍋さんに、質問です。御社の事業はコロナの影響をどのようにうけましたか?コロナにより、どんな変化がありましたか?

スクリーンショット 2020-09-16 12.40.28

小鍋)
影響は非常に大きく受けています。特に、レストラン関係は閉めているので、その需要は一時期、ゼロでしたね。
しかし、OEMの受託が伸びています。ですので、自社製品は売れる数だけにしぼって、残りはOEMのほうにシフトしました。
自社製品の、メインの甘夏のフルーツソースは昨日、予想通り完売しました。OEMが増えているのは、農産物が売れないためで、特にお茶が多いです。もし、自社製品を作ることにこだわっていたら、大変なことになっていました。OEMにシフトしてよかったです。

スクリーンショット 2020-09-16 12.42.22

渡辺)
コミュニケーションのとりかたに変化はありましたか?
小鍋)
付き合ってきた農家さんは、農産物があまる、ということが起きていますので、工場を貸したり、できる限りのことをしています。来年再来年を見据えて、協力できることはしています。大変だけど、いい試練をいただいたと思って。一緒に乗り切っていこうなんて話しています。
売り先を紹介したりなどの、ビジネスマッチングなどもしています。

スクリーンショット 2020-09-16 12.45.07

渡辺)
村岡さんにもお伺いします。ノンナットとはお隣同志でで友人で、カスタマーであったと聞いていますが、コミュニティを作って売っていくことや、コミュニティを通してサポートしていくことなどは可能か?ということと、XAO BANの商品のよさを改めて教えてください。
また、遠く離れているから、直接買えないけど、できることもあればお話頂けたら幸いです。

スクリーンショット 2020-09-16 12.47.13

村岡)
そう、ママ友でした、ノンナットとは。ママ友たちとは今でもFace Bookでつながっています。
確か、「ウィメンズ インターナショナル グループ」だったと思いますが、そこにノンナットさんも入られていました。このグループ、フォローも多いのですし、国に帰られた方も多いのですが、クラウドファンディングなどをしたら、このグループで反応が生まれるんじゃないかな?と思いました。
XAO BANは、お隣にあったけど、気づかないくらい小さな会社で、バイクで配送しているんだなあ、なんて見てました。商品はスーパーの一角に少しだけある、という状況でしたが、駐在員、すなわちインターナショナルスクールのママ友たちは、みな知っていたし、買っていたし、「美味しいよね」と評判でした。
価格も、現地のものよりは高めでしたが、びっくりするほどではなかったと記憶しています。
私にとっては、清潔で、安全でなのがポイント。娘も今でも覚えているし、もう感謝しかないです。

スクリーンショット 2020-09-16 12.49.00

渡辺)
日本で買えないのが残念ですが、ヨーグルトもジャムも、そうそうソフトクリームも本当に美味しいですよね。

スクリーンショット 2020-09-16 12.50.13

村岡)
アイスクリームはなかったなあ。でも、フローズンヨーグルトをつくるちっていましたが、ソフトクリームも作ったんですね
小祝)
私がいったときもソフトクリームはなかったです。
渡辺)
小鍋さんに伺いたいのですが、農業や食品加工などの地域の中小企業さんは、大切なものを守るためのふんばりどきのタイミングだと思いますが、ニューノーマルの時代にどうすればいいと考えていらっしゃいますか?
小鍋)
いろんな考えの寄せ集めでいいのかな、と思っています。
例えば、うちのアルバイトは、子どものいる主婦が多いです。彼女たちは、学校から呼ばれたり、子どもが病気をすると時間通りに会社にこれないときもある。とても優秀だけど、大きな会社では、勤めにくい。ですから、うちでは時間の融通をつけてあげるなどしています。これは、ひとつの労働に関する策ですね。
無農薬の農家が抱えている問題に関しては、農作物はいいものから悪いものまでできます。彼らには、一番よいものは木箱にいれて百貨店へ、その次の品質のものは高級スーパーへ、それ以外のものは、加工品に。その加工品が高級品に変えられれば、一番よかったものがもっとよくなる、と思っています。
農薬を使わずにサステナブルな農業をしたい人たちのソリューションでありたいですね。添加物のないもの、本物をたべたいという都市部の人たちがいらっしゃいますが、日本では、お金をだしても書いにくい。なぜなら。本物は資本主義にのらない、市場経済からはじかれてします。そこに挑戦したいと思っています。違うことの組み合わせでこひとつのコンセプトにしています。
たったひとつのことが目的ではない。いくつかある、会社はこういうふうでありたいねが融合しています。 
XAO BANグループもそうなんじゃないかなあ。
渡辺)
雇用の面、農家から買うことについてのこだわり、SDGs やサステナブルにやっていくというのはまさに社会起業家ですね。
本物をつくっていると資本主義に乗らない、というお話も、コロナ禍の中で資本主義のあり方を見直されているいまだからこそ、苦しい状況だからこそ、大切なものを残せていけたらいいと、私も思います。

ノンナットからもひとこと。今、苦しい状況ではあるけど、ニューノーマルの未来の世界をどのようにみていますか?

ノンナット)

画像8

渡辺)
コロナが終わったら、彼女のところでインターンをしたいよ、という方がいらっしゃったら、ぜひ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?