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【詩】透明になる【ポエム】

世界に溶け出して、

跡形も残らないままに

消えてしまうのではないかと思った。


忙しなく、判を押すような

同じような毎日を繰り返してく。

ふ、と空を見上げたとき、

誰にでも出来る仕事をしている自分が

酷く透明に思えた。

明日、突然この世界からいなくなっても

変わらずに回り続けるであろう世界。

虚しさが込み上げてきて、

どうして生きているのか分からなくなった。

他人と違うことが怖いくせに

違うところを見つけては安堵した。

誰かに必要とされたくて、

でも誰も愛してくれない。

明日も同じような日を繰り返す。

誰にでも出来る仕事をして、

すこしずつ、透明になっていく。

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