見出し画像

属人的は悪くない (112/365)

「そんな属人的なやり方ではだめだ」
「仕組み化しろ、そして横展しろ」
「情報は個人のものではない共有しろ」

みたいなことよく言われませんか?特に最初のやつ。

「今回のプロジェクトの成功要因はなんだ?」
「田中さんの熱意でしょうか」
「そういうことを聞いているんじゃない!」
「しかし田中さんが3年前に着想してしっかり準備したからでは?」
「属人的な説明ではだめだ。成功要因を分析して仕組み化しないと」

これに近い会話はみなさんも経験ありますよね。これって、生産工場のパラダイムが生き残ってるのかなって思います。

各工程はしっかり設計され、臨時雇いの作業者でも短時間のトレーニングで作業できるようにマニュアルが用意されています。

例えば新事業開発のような創造的な仕事でも同じようなパラダイムがいまだに横行しているように感じます。確かに例えば注目分野の情報の集め方とか、基本動作は学べるかもしれませんが、創造的な部分はどうしても、個人の経験に根差したものに頼らざるを得ません。

創造的な仕事は、本質的に「属人的」であるのだと私は思います。

そもそも、

ダイバーシティ&インクルージョン

の時代ではなかったのですか?ダイバーシティ&インクルージョンは個性を受け入れた組織運営のことですよね。なのにまだ、

「属人的ではだめだ。仕組み化しろ!」

ですか?せめて、

「属人的であるのは当然だが、そこから成功の鍵を抽出できないか?」

くらいに意識を変える必要があります。

先ほど工場の例を出しましたが、現在工場の価値創造はどんどん上流化しているようです。工場全体の状況をITで把握し、全体最適を図るという流れです。新しい工場の設計は、アーキテクトのセンスが必要になるでしょう。

もう30年も前から、
「日本のホワイトカラーの生産性があがらない」
とか
「日本の工場の生産性は最高だが、オフィスの生産性は最低だ」
とか言われてきましたよね。

いまだに改善されていないように思います。表面的にRPA入れたり、これからはChatGPTにでも頼るつもりですか?そんなちぐはぐな自動化ではより混乱をきたすでしょう。

立ち止まってもう少し考えていきましょうよ。

今日も最後までお読みいただきありがとうございました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?