記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。

【レイジングループ】感想

ネタバレ無しの感想


前半(この項目)がネタバレ無しのゲーム紹介及びオススメ、後半が100%ネタバレの感想語りになります。




「レイジングループ」は、2015年にスマホアプリで出た、和風ホラーの人狼モノ。


同じく人狼をモチーフにしたゲーム、「グノーシア」(こちらもそのうち感想を書きたいですね)をプレイしたことがきっかけで知り、2020年の5月にSwitchでプレイしました。


結論から言えば、本当に面白かった!


登場人物の行動にイライラしない

これは本当に大きかったです。

デスゲームものやミステリーが大好きなのですが、どうしても「話の都合上馬鹿な行動をせざるを得ない登場人物」というのが存在します。


少し違うかもしれませんが、連続殺人モノのお約束、「殺人鬼がいるかもしれないのにこんな所にいられるか!俺は部屋に戻るぞ」なんていうアレですね。


「あーあ、皆で固まってお互いを監視し合っていた方が安全に決まってるのに、これは死んだな…」となります。


ですが、レイジングループでは皆が知的な行動をとります。勿論、頭のいいキャラ、そうではないキャラというのが存在しています。ですが頭のよくないキャラが頭のいいキャラが最善の行動をとろうとするのを邪魔する、等といったことがありません。

意見は対立することも多く、それがレイジングループでのキモにもなっているのですが、その意見も「その立場でそういう考え方をする性格だったら、そういう意見になるよね」と納得出来るものです。全くもって的外れな愚かな選択、という訳ではなく、「ある一面から言えば正しい」要は一理あるものとなっています。


そして何と言っても主人公が頭がいい。

話の都合上主人公はちょっと馬鹿になることが多いように思いますが、レイジングループの主人公はとにかく頭がよく、細かな疑問は先回りして潰してくれるし、最善と思われる行動を説明付きで提示してくれます。


絵は慣れる

初見時は正直「濃いな〜…」と思いました。

いわゆる「オタク向け」ではないタッチです。

「レイジングループ」を出している会社、「ケムコ」の過去のノベルゲームでは男性オタク向けの「萌え絵」を使ったものばかりです。個人的にはそちらの方が馴染みがあります。

しかしレイジングループではそういった男性オタク向け「萌え絵」でも、はたまた女性オタク向けの顎のとんがった耽美なタッチでもない、少しリアルな濃いイラストが使われています。(青年漫画風なのかな?)

しかしこの画風のおかげで、2015年のゲームにも関わらず、「絵が古いな」という感想は抱かないのかな、と感じました。

個人的にはかなり早い段階で慣れました。(文章を追っていてあまり立ち絵を見ていないというのもあるかもしれませんが…)

それにオタク向けではないと言ったものの、例えば女子高生の「春ちゃん」なんかはオタクから見てもめちゃくちゃ可愛いな!?と今から考えれば思います。


文章に癖があると感じても多分大丈夫

ここからはプレイを始めてからの話になります。(スマホでは1ルートまるまる無料で出来るそうなので興味を持った方は是非)

ゲームを始めると、「りかこ」というデフォルメキャラがメタなゲームの説明を始めてくれます。

しかし。このキャラ。喋り方に。非常に。特徴が。あるのです。具体的には。句点が。非常に。多い。そう。今この文章。真似をしています。


何も知らなかったので、このゲームのライターの癖なのかと思い、「ずっとこれが続くのキッツいな…」と思いました。

しかし勿論ライターの癖ではなかったし、りかこ以外のキャラクターはこのような喋り方をしないので気になりませんでした。


本編が始まると主人公の独白が始まるのですが、こちらもまた癖があるかな…?と感じました。

一昔前のラノベ/ギャルゲ/エロゲ主人公のような…。(実際5年前のノベルゲームではあるのですが)

しかしそのクドさはすぐに無くなり、ギャグパートで少し顔を覗かせることになるのですが、「これ以上続いたら嫌だな」と思った瞬間に無くなります。バランス感覚が絶妙なのです。


本当に面白いので、興味を持った方は是非是非プレイしてみてください。

先程も言いましたが、スマホでは1ルートまるまる無料なので…。


ガッツリネタバレ感想


ここからはプレイした人しか絶対に見ないでくださいね!?

とにかく「暗黒」ルートが怖かった…!

「主人公が殺されるかもしれない」という状況より、「主人公か悪い事をしなければならない」「しかもそれがバレてはいけない」というのが個人的には怖く感じるようです。


1ルート目のヤッスんや春ちゃんの様子から、「おおかみ」陣営になったら超常現象で人が変わったようになり、救済の為に人殺しを喜んでやるようになる…と考えていたのに、そうではない、普通の人間の延長だというのがわかってそれがまた怖かった。

元ネタになった「人狼」(「汝は人狼也や?」)でも、人狼は元の人間にとって変わっている、元の人間とは区別が一切つかないものの別人である、という設定ですから、そういった超常現象で殺人マシーンに切り替わっているのかと思ったのです。でもそうではなかった。

宴のカラクリは全て人間の手によるものだというのが徹底しているのが良かったです。

おおかみになった時、仲間を知って愕然としませんでしたか?かおりさんと春ちゃん、絶対弱いでしょ!と…。むじなはめー子だし…。


機知ルートだったかな、春ちゃんが突然「かみさま」モードになって「をちてきたか。さてはお主、やり直しておるな?」(正確でなくすみません)と言ってくる所。本当に怖かった!あそこが1番怖かったかも…。

かおりさんは1番好きなキャラです。「うみねこのなく頃に」でも桜座さんが1番好きなので、「暴れる強い母親」が好きなのかも。

かおりさんは人狼どうのこうのではなく、1人の母親として「宴」外でどのルートでも暴れてくれるので見ててビックリするし本当に楽しかったです。


絶対弱いと思った2人もおおかみとして演技できるし仕事出来るし、あそこは人狼プロプレイヤーの養成所なのかもしれません。


単なる初日犠牲者かと思われたライター2人を救うのが解決の鍵になる、というのも熱くて好きです。

考えてみれば、ライター2人とは同陣営になっていないんですね。

機知ルートでは馬宮さんおおかみで橋本さん初日犠牲者、暗黒ルートでは主人公おおかみなので…。(ちなみに書籍の「完全読本」も買って読んでいます。そこに第四の宴の書かれた小説があるのですが、読んでない方もいると思うので詳しい言及は避けます。とても面白かったです)

馬宮さんも凄く好きです。おおかみの時はちょっと、ポンコツっぽい感じでてましたが…。でもあれ、ちえみ酷くないですか!?命がかかっているっぽいとはいえ、田舎の狂った殺人儀式に付き合ってあげる馬宮さんは優しい…。優しいのかな?モッチーには宴でおおかみだと言われちえみには装束を取り上げられる馬宮さんは相当可哀想。

そんな馬宮さんが暗黒ルートだと橋本さん退場後主人公を追い詰めるの、殺人側なんて狂った陣営に所属しなければ有能なんだとわかって、クリアした今となっては嬉しいです。プレイ中は追い詰められて絶望しましたが。やはりあの土地は人狼プロプレイヤーを引き寄せる地…。

機知でモッチーとちえみがおおかみだと分かっ(て暴れるのを抑えられ)た後、主人公が「1人はくくって1人は手足を切断しよう」と言うの、その通りだな〜と思っていたので村の人たちがドン引きするのを見て主人公と一緒に焦ってビックリしていました。

感情移入しきっていたというより倫理観が主人公と同程度なのでしょう…。

でもちえみの馬宮さんの装束奪って犬に襲わせる方がひどくないですか!?


そんなこと言ってますけど、1番主人公と結ばれて欲しいと思っていたのはちえみなのでトゥルーエンドを迎えてニッコリしました。


りかこさんが黒幕というのは全然分かりませんでした。めちゃくちゃニブいので…。主人公が偽の神託を与えている時にいなかったことさえ気づいていませんでした。ニブすぎる…。

ちえみと主人公以外同じことを繰り返すだけなのに漠然とループを繰り返してどうするつもりだったんだろう?そこら辺も含めて、抜けているというか、のんびりしているなあと思います。そこが可愛いポイントでもあるのでしょうが…。


ヤッスんも凄く好きです。とても良い子なので幸せになって欲しい。エクストラ3からして、馬宮さんとても良い人だから結ばれたらいいなあと思うけれど、歳が離れてるかなあ。約10歳差?出産云々を考えると女性が10歳上で田舎の村に嫁ぐのは難しいのかなあ…とか考えましたが、創作物なんだからもっと気軽に楽しめばいいのに…と自分で反省しました。


モッチーは奇抜な天才というキャラ、普通だったら大好きなんですけど、どうも下ネタの印象が強いのか少し汚いイメージがついてしまって、「結構好き」止まりになってしまいました。

りかこさんと寝てるし、エクストラ4で春ちゃん押し倒すし、普段の奇抜な行動は「うんこちんちん」レベルだし…。

完全読本によるともっと男の娘な感じのイメージだったようですが、そうしたら感じ方も違ったかな?

それでもやっぱり、友達想いの天才というのは惹かれるし、下ネタのマイナスイメージがあってもなお好きですね。


というか、レイジングループのキャラクターはみんな好きです。狼じじい以外…。

狼じじい氏は好かれるキャラとして設計されていないと思うので許していただきたい…。


あと、賛否両論らしいめー子云々の部分。

デスマッチラブコメ未プレイなので(やろうと思っています)、めー子の正体が明かされずに終わったのは「えっ?」となりましたし、暴露モードで全部めー子が持ってったと知った時は「えぇ…」と少し萎えました。

エクストラ5の美辻が「教会」で「ジンクス」がうんたんうんたん…というのも「?????」でしたし。

しかし、死に戻りのループ現象という超常現象が起きている事になんらかの説明をつけなければならないこと、レイジングループでは宴云々の「人の手によって引き起こされている出来事」の解明に焦点を当てた作品であることを考えると、そういうものなのかなーと納得しています。


問題は、これからプレイしようと思っているデスマッチラブコメが「教会」がどうの、「すくいのまきば計画」がどうの、「ジンクス」がどうの、登場人物の「みや」がその渦中の人物で強大な力を持っていてどうの…ということを知ってしまっている、ということですね。ネタバレが嫌いなので…。


明言されていないのに勝手に調べて知ってしまったこちらが完全に悪いので、制作会社に対する悪感情は一切ありませんが。


少し時間が経ってからデスマッチラブコメはプレイしようかと思います。6月25日だかにSwitchに移植されますし。我慢出来なくなったら、その前にスマホでやるかもしれません。


レイジングループ及びケムコを最近知ったのであまり情報を追えていないのですが、次回作も動いているとか?なので、とても楽しみです。W主人公で、もしかしたらどちらも女の子かもしれないとか!

男主人公でないと人気が出ないという風潮は知っていますし、インタビューでも男主人公がいないのは厳しそうと言っていたのでどうなるかは全然分かりませんが、女の子がたくさんいると嬉しいです。二次元の女の子がとにかく大好きなので…。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?