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92歳の現役女将がいる銭湯。京都伏見「宝湯」

京都市伏見区の細い路地の先にある「宝湯」。

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この建物ができたのは昭和6年。この当時としては珍しい洋館風の建物です。

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実はここ、元々はレンガ工場だったそうです。たくさんの外国人の職人さんが働いていたのだとか。でも社長さんの耳が不自由になり、うまく従業員を取りまとめるのが困難となり、思い切って工場をたたみ銭湯を建設したそうです。

「基礎部分は、焼き過ぎて焦げたレンガを使っているんですよ」。そう話すのは宝湯の大女将・初音さん。御歳92歳。先述の社長の奥様です。

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脱衣所はこんな感じ。

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「ホントはこっち(男湯)とあっち(女湯)は反対やったんよ。ロッカーの数字、赤い字でっしゃろ。女湯のロッカーの数字は黒い字でね。当時の面影がそこにあるん」

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「当時の男湯には、テーブルと将棋台のあるコーナーがあったんよ。でもベビーブームの頃で赤ちゃん連れのお客さんが増えはってね。私も赤ちゃんをおんぶして前に抱っこもして番台に座ってたん」

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「それでね、男湯と女湯を入れ替えて、テーブルと将棋台を片付けてそこにベビーベッドを6台置きましてん」

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「湯船の種類は豊富やけど、故障してもたら大変。もう修理できる人がおらんのよ。熟練の職人さんやったら、音を聞いただけでどこが壊れててどこから水が漏れているか判るんやけど。もうそれができる人がいたはらへん」

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今でも10円で動くマッサージ機

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大女将の娘さん

娘さん:「大女将はこうして番台に座ることで、いろんな方とお話しができて、それが長生きの秘訣なんです。ボケ防止にもなるし(笑)」


素敵な素敵な母娘で営む「宝湯」、ぜひ足を運んでみてください。初音大女将がお待ちしています♪

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宝湯
所在地:京都市伏見区深草大亀谷西久宝寺町18
営業時間:15:00~22:00
入浴料:450円(2022年2月現在)
定休日:金曜日、第2土曜日

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