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コーチングスクールを変えようか迷っています【コーチ相談室】

はじめまして。プロのコーチになりたいと思い、あるコーチングスクールの基礎コースを受講しました。これから応用コースなのですが、現在のスクールの土台となっている考え方とは違う理論にも興味があり、他のスクールに転校しようか迷っています。
ただ、現在のスクールのやり方にも魅力を感じ。。。どうしようかと日々悩んでいます。もし何かアドバイスがあればお願いしたいのですが。。。

はじめまして。ご相談をいただきありがとうございます!

「クライアントの後押しをしっかりとできるコーチになりたい」

いただいたご質問から、そんな想いを持っていらっしゃることを想像しています。

コーチングスクール選びという大切なテーマでご質問をいただいたこと、とても嬉しいです。

今のお悩みを拝見して、6つの質問が浮かんできました。

質問の背景などをご紹介しながら、コーチングスクール選びに迷ったときにどうすればいいかやコーチングスクール選びのポイントをご紹介していければと思います。

*コーチング以外のスクール選びに迷われている方もぜひ「コーチング」や「コーチングスクール」をご関心があるものに変えて読み進めていただければと思います。

1. コーチングスクール選びに迷っている方への6つの質問

コーチングスクールを変えようかと迷っている方は次の6つの質問についてぜひ考えてみてください。

①あなたはコーチとして今後どんな方を対象にコーチングを提供したいですか?
② ①で答えた方々にコーチングを提供したい背景は何ですか?
③ ①で答えた方々にコーチングを提供すると、その方々はどうなりますか?

④手法や理論の違いを除いて、転校しようかと思った理由は何ですか? 
⑤あなたの中での「プロのコーチ」の定義は何ですか?
⑥どんな条件が揃ったらコーチとしての活動を始めますか?

*コーチングスクールをこれから決めようとしている方は④を「手法や理論の違いを除いて、スクールを迷っている理由は何ですか?」に変えてみてください。

これらの問いに深く向き合うことができれば、ご自身の中で自ずと答えは出てくるのではと思います。

なぜかという理由と各質問の背景について、次にご説明します。

2. 答えを出せないときは、問いの設定を見直してみる

まず、ご自身の中でお持ちの質問は

「どちらのコーチングスクールが良いだろうか」

ということだと思います。

「どちらのコーチングスクールが自分に合っているだろうか」

ということかもしれません。


いずれにしろ、この質問に適切な答えを出すためには

「良い」とはどういうことか
「自分に合っている」とはどういうことか

を具体的に考える必要があります。

そのための質問が①②③です。

①あなたはコーチとして今後どんな方を対象にコーチングを提供したいですか?
② ①で答えた方々にコーチングを提供したい背景は何ですか?
③ ①で答えた方々にコーチングを提供すると、その方々はどうなりますか?

これらは、あなたがどんな理由で、誰のためにコーチングを提供したいのかを考えるための質問です。

コーチングは大きくは「目標達成や自己実現の後押し」という共通点がありますが、実際には、例えば新入社員が自分で仕事を進められるようになるために必要なコーチングと、経営者が経営について考えることを後押しするためのコーチングには、適切な手法やアプローチに違いがあります。

もしくは、ビジネスシーンでのコーチングか、プライベートなテーマを対象にしたコーチングかでも、クライアントが受け入れやすい手法というのが違ってきます。

自分が後押しをしたいクライアントがどんな悩みを持っているのか、どんなシーンや場所でコーチングを提供するのか。

それによって、どのスクールが用いている考え方や手法がより効果的かが変わってきます。

まずはぜひ、誰にどんな場面でコーチングを提供したいのかについて具体的にイメージしてみてください。

もちろん、やってみて「やっぱりこっちだな」とか「もっとこんな人にも提供できるようになりたい」ということが出てくるということもあります。

そのときは、改めて必要なアプローチを勉強すれば大丈夫です。ある程度コーチングを経験すれば、さらに幅を広げるためには、がっつりスクールに通い直すなどではなく、単発の講座や独学でも、スキルを応用できるようになります。

問いに対して答えが出せないとき、問いが抽象的すぎて何を検討すればいいのか分からないという状態になっているという可能性があります。

その状態だと誰かに相談した場合も「相談された側が考える基準や価値観」が反映された答えが返ってくるということが起こります。それがあなたの大切にしたいことと合致してるとも限りません。

スクールに詳しい人であれば、各スクールの特徴を教えることができるかもしれません。

しかし、あなたがどうなりたいと思っているのかについて一番知っているのはあなた自身です。

3. 「スクール選び」というのが本当のテーマか

さて、もう一つ大事なポイントは、そもそも「どんな理論や手法を学べばいいかというのが現在の本当のテーマなのか」ということです。

理論や手法というのは比較的分かりやすい指標です。

なので、「自分は理論や手法の違いが気になっている」というのは、頭に浮かびやすい言葉かもしれません。

でも、あなたが気になっているのは本当にそこなのでしょうか?

「今、迷っている自分」は、本当は何に迷っているのでしょうか?

そこにはどんな不安や恐れがあるのでしょうか?


例えばスクールによっては、スキルを学ぶための講座に参加するのと並行してコーチングの実践をすることが必要とされている場合もあります。

そうすると「ここのやり方は面倒くさそうだな」と感じるかもしれません。

しかし実際にその裏には「学びながら実践するなんてできるのかな」「誰に声をかけたらいいだろう」「上手くいかなかったら恥ずかしい」と言った気持ちがあることが多くあります。

そんな気持ちと向き合わないまま、コーチングの実践をせずに資格がもらえるスクールに通った場合、資格を取っても結局自信がなくてコーチングの実践に踏み出せないということが起こります。

そうしてまた新しい講座やセミナーに通って・・・セミナージプシーになってしまうかもしれません。


現在日本で発行されているコーチングに関する資格は全て民間資格です。

資格がないとコーチングができないわけではありません。

あなたが、「自分はコーチなのだ」と決めれば、今すぐにでもコーチングを実践していくことはできます。

あなたは、いつになったらコーチを始めますか?


これは、「まだ上手くできないことを実践することに不安がある場合」の事例ですが、もしかするとあなたの「気がかり」は別のところにあるかもしれません。

今、あなたの制限をつくりだしているものは何か。

それを確認するのが④⑤⑥の質問です。

④手法や理論の違いを除いて、転校しようかと思った理由は何ですか? 
⑤あなたの中での「プロのコーチ」の定義は何ですか?
⑥どんな条件が揃ったらコーチとしての活動を始めますか?

「スクール選びに迷っている自分」についてぜひ目を向けてみてください。

4. プロのコーチになりたい人におすすめのスクールの条件

その上で、最後に、プロのコーチになりたい方におすすめのスクールの条件を3つご紹介します。

A. コーチングの実践が必須になっている
B. 講師がコーチングの実践者である
C. プロのコーチから自分のコーチングについてのフィードバックを受けることができる

A. コーチングの実践が必須になっている

コーチングの実践は、できるようになるにあたって欠かせないものです。
自動車の運転は座学だけでできるようになるわけではないのと同じように、コーチングも座学で学ぶのと実践するのには大きな差があります。

学んでいる途中に実践をするのは勇気が要るもの。

しかし実はそれは、学び終わってからでも同じです。

同じようにチャレンジをしている仲間がいるというのもきっと強い後押しになるはずです。

B. 講師がコーチングの実践者である

これも、自動車の運転をイメージしていただければと思います。自動車の運転ができない人でも、座学で運転について教えることはできます。知識を学べば、同じように知識を教えることができるようになります。

しかしあなたがなりたいのは、知識を教える人ではなく、コーチとして実践をする人ですよね?

そうであれば、実践をしている人から学ぶということが大切です。

コーチングの講師がコーチとは限りません。

コーチになりたければ、講師ではなく、コーチから学ぶことを強くおすすめします。

C. プロのコーチから自分のコーチングについてのフィードバックを受けることができる

これも、スクール選びにあたって重要なポイントです。

スクールによっては「生徒同士で実践とフィードバックをする」という形式を取っていることもあります。

学んでいる仲間同士で実践とフィードバックをし合うことも確かにコーチングの上達につながります。

しかし、生徒はあくまで生徒。プロではありません。

あなたがさらにレベルアップをしていきたいのであれば、自分のコーチングについてプロからフィードバックを受けることをおすすめします。

プロのコーチはフィードバックのプロでもあります。

あなたの前進に向けて、具体的にどうしたらいいかが分かるようにしっかりとフィードバックをしてくれるはずです。

もし、今通われているスクールや検討をされているスクールがABCを満たしていない場合、自分で良いと思うコーチを見つけて、その人からコーチングや、ご自身のコーチングに対するフィードバックを受けることをおすすめします。

それを受講とともに進めればあなたのコーチングはそのスクールの中の誰よりも上達していくのではと思います!

5. 悩みや課題にぶつかったときは成長のチャンス

コーチングスクール選びという観点から、コーチングを実践し、上達していくためのヒントをご紹介してきましたがいかがだったでしょうか?

コーチングに限らず、新しいことにチャレンジをするときには判断に迷うことがたくさんあります。

その裏には、あなたの今の限界を作り出している不安や恐れがあるかもしれません。

問いの設定が適切でないことがあるかもしれません。


アインシュタインの言葉に、

『いかなる問題も、それをつくりだした同じ意識によって解決することはできません。』

という言葉があります。

悩みや課題に直面したときは、意識を成長させるチャンスです。


どうやって解いたらいいか分からない課題を解き行動するプロセスで「課題を作り出す自分」を成長させていくのがコーチングです。

ぜひ、ご自身にコーチをつけたり、自分で自分にコーチングをしながら、これから直面する悩みや課題にも一つ一つ向き合って、想いを実現させてくださいね!

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