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うすらい -あわいに暮らす-

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うすらいとは、春先に溶け残った薄い氷のことです。氷の向こうにおぼろげに見えるすぎゆく季節とちかづく季節のように、身体の中で言葉になりきれていない感覚と思考、そしてまだ感覚にも思考…
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#コーチング

あの頃夢見た未来を通りすぎて

黄金の秋。3年前に知った言葉を思い出す。ロシアの秋はそんな風に形容されるらしい。ロシアに…

質問よりも大切なこと、美意識を育んでいるか

何だか薄暗い一日だった。もしかすると今日は全く日が差さなかっただろうか。 とは言え、今は…

芽の出た玉ねぎから、人間の成長支援について考える

中庭の奥の方に鳥の声がこだまする。向かいの家のリビングにぼんやりと人影が見える。オランダ…

429-430 オランダの人は毎日よっぽど楽しいのかと思っていたが

429. オランダの人は毎日よっぽど楽しいのかと思っていたが今日と昨日の静けさはどう違うのか…

427-428 冬支度

427. サマータイムが終わり掃除機をかけていると、そのそばから鳥の声が飛び込んできた。掃除…

425-426 変わらないように見えるもの

425. 変わらないように見えるものこんなにもゆっくりと、夜は明けていたのかと、まだ暗い8時頃…

424 やさしいことば

424. やさしいことば 今日はいつにも増して家の中が静かだ。上の階の住人がおらず、3階建ての家に私一人が目覚めたからだろう。窓の外からポツポツという音が聞こえる。今日も1日は雨から始まっているようだが、まだ外の様子は分からない。ときおり、トラムや車、バイクの通りすぎる音が聞こえてくる。 普段よりは早い時間からいくつかの予定があり、それに向けてすでに思考も声も目覚め始めている。 昨晩は久しぶりに、星野道夫さんの「旅をする木」という本を開いた。星野さんがアラスカに暮らしな

422 無彩色の世界に色を見る

422. 無彩色の世界に色を見る空の色、雲の色。ほのかに塗られる色がこんなにも美しいと感じる…

419-420 落ち葉時計

419. 落ち葉時計中庭のガーデンハウスの屋根に落ち葉が降り積もっている。木の枝から、屋根へ…

418 雨の日の訪問者

418. 雨の日の訪問者目が覚める随分前から、夢を見ていることは分かっていた。「ああ、今はこ…

414-415 静けさが教えてくれること

414. 死に向かい生きる人の夢上の階の住人が動き出す音で目が覚めた。それよりずっと前から夢…

410-411 東へ

410. 東へ向かいの家の1階のリビングの明かりが灯されている。頬杖をついてパソコンの画面を眺…

408-409 蜂の死、自分の死

408. 開いたウィンドウを閉じる朝パソコンを開くと、いつものスタンバイ状態ではなく電源が切…

406 玉ねぎのスープの香りに包まれて

406. 玉ねぎのスープの香りに包まれて人と会う前、心はいつも静かだ。それは、「今日」という日に「人と会う」ということ以外の決まった予定が入っていないからかもしれない。時間を気にせず、共にそこにある時間を味わえるということが、私にとってはとても幸せで、それは少なからず、相手にとってもいつもとは違う流れの中で自分自身の鼓動や想いに気づくような、そんな時間になっているのではと思う。そうなることを願っている。 日々のセッションも、こんなふうに時間を持っていきたい。目的もなければゴ