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クレームの対応って気を遣う

働いていると、クレームをもらうことは誰でもあると思う。
一度も客からクレームをもらったことがないという人なんて、いないんじゃないかと思うくらい。
そのくらい、接客業をしているとクレームと接することになる。

クレームは従業員が悪い場合とお客さんが悪い場合と、2パターンあると思っている。
たまに、施設そのものの仕組みとか設備にクレームをつけてくる客もいるから、それは例外だけど。
本当に。クレームというよりただの言いがかりだろ、みたいなのもあるし。

それはさておき。
従業員が悪いにしろ、お客さんが悪いにしろ、従業員の立場としては下手に出ておいて損はない。
それでお客さんがさらに調子に乗って文句をつけてくるなら、それは社員に対応してもらう。
バイトだからできる特権。そこまでのクレーム対応はバイトの仕事じゃない。
でも、下手に出て話をきちんと聞いて「すみません」と謝っておけば、それだけで怒りが収まるお客さんは結構多い。

バイトだからできるクレーム対応の特権としては、いざとなったら社員を悪者にする、というものもある。
「これおかしいんじゃないの?」と、どう考えてもバイトで対応できるものではないことを言われることがある。
例えば、お湯の温度とか。
お湯の温度や塩素の管理は社員業務になっている。
バイトがしていることは、温度の確認とお湯に塩素がどのくらい残っているか調べることくらい。
他のことは全部、社員がやっている仕事。

そういうものは一応社員に伝えるけど、社員でもどうにもならないと分かっていることはあえて伝えないことがある。
一部の浴槽は完全に機械が自動で管理していて、社員が簡単にお湯の温度を変えられるものではないことを知っているから。
そういうときは「伝えておきますね」とその場を流して、あとでまた言われたら「社員には伝えてるんですけどね」と言う。
そうすれば、それ以上私が責められることはない。
だって、そもそも私に言ったってどうにもならないことだもの。
このくらいは許されると思う。

なんでこんな文章を書こうと思ったかというと、「自分の対応でクレームになった」という男性従業員の話を聞いたから。
フロントで「数日前にここに忘れ物をしてしまった」というお客さん(おばさんと言っていた)がいて、探したものの見つけられずに「ないです」と言い切ってしまったらしい。
あとで社員がその忘れ物を見つけて対応したらしいけど、そのお客さんは社員の対応が終わった後もフロントで彼に向かってぶつぶつと文句を言っていたそう。
彼のすごいところは、そのお客さんの文句をガン無視したこと。
お客さんは怒りが収まらず、店に「お怒りの電話」をかけてきた。

「おばさんって面倒っすね。これをいつも対応してる女の人のこと尊敬した」という彼の言葉は置いておいて。
彼の話を聞いて、私は「そりゃそうだ、無視したのが一番まずい」と言ってしまった。
私は女性脱衣所と浴室の清掃業務を基本としているバイトだけど、やはりおばさんと呼ばれるくらいの年齢のお客さんを相手にするときが一番気を使う。
敵に回すととんでもないことになるのを知っているから。
一番下手に出るし、特に常連客とは波風を立てないように気にしている。

いくら自分の対応がまずかったとしても、お客さんがずっと因縁をつけてきたとしても、すべてをガン無視するというのはクレームになってしまうものだと思う。
鬱陶しいから無視したくなる気持ちはものすごく分かるのだけど。笑
クレーム対応の仕方には気をつけないとなあ、と改めて思った。
クレームはないのが一番いいんだけどね。

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