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海の響を懐かしむ 〜ある詩によせて

こんにちは。
今日もお越しくださりありがとうございます。

noteを見ていると、思いがけずハッとする詩に出会うことがあります。

つきよるほしこさんが紡ぐ言葉の数々。

ここから素敵な詩人ノーターさん達につながっていきました。

こんなに心打たれる詩を無償でいくつも味わうことができるのは
noteならではだと思います。

お気に入りの方々をすべてここに列挙したいのですが、
どなたかお一人でも書きもらしたらイヤなので
キッカケになったつきよるさんのページだけここに置いておきます。

創作者の皆様、いつもありがとうございます。


詩の感想をとやかく口にすることは野暮だと思っているので
なるべく口をつぐんでおきますが…シーッ

noteの海で見つけた宝のような詩はメモしておかないと
いつの間にやら波間に消えて見つけ出せなくなる今日この頃。

なので今回、自分の備忘録として残しておこうと思いました。
よろしければお付き合いくださいませ。

先日、心底ドキっとした詩がこちら。

cofumiさんの『思い出さがし』。


この詩を目にしたとき、一番に浮かんだのは

10年前の津波で流された人、物、思い出たちのことでした。


…もしも貝になってくれていたら。

自分だったら、どんなにか救われるだろう、と思いました。

もちろん、貝になんてならない方がいいに決まっています。


当のその人が、その物が、思い出が
そのまんまの姿かたちで帰ってきてくれた方が。


でも、実際のところ。

10年経っても帰らない、人も物も動物もいまだ多数。

数の問題ではなくて。

一人の人や一つの物、思い出にはたくさんの人が繋がっています。

誰もが傷を負ったままその日その日を生きている。

津波で流された方に限ったことではありません。

大切な人をなくしてしまった方々。

別れはいつも突然です。

どんなに長患いしていた人でも、黙って旅立つときもある。

どんなに会いたくても、会えない人たち。

生きわかれたまま消息が掴めず、会えない人もいるでしょう。


…いっそ、貝になってくれていたら。


貝を見るたび偲ぶことができます。

忘れちゃいけない、なんて思わなくていい。

貝を見たときに思い出せば、それでいいのだと思います。


逆に、思い出したかったら。


そのときは貝を探しにいきましょう。

どこまでも、どこまでも。


海は広くてとんでもなく深いです。

しかも世界中、地球の上ならどこでもつながっちゃってます。

もしもあなたの大事なたったひとつの貝が見つからなくても。

あなたの足元の海水は、絶対に

あなたのその人、その物、その思い出につながってると思うから。

海のない土地にお住まいだとしても。

あなたの足をなでたその川の水は。

流れ流れて、やっぱりいつか海へと注ぎ込むことでしょう。

もうひとつ、cofumiさんの詩が私の記憶の底から
引っ張ってきたものがありました。

子供の頃、世界で一番短い詩だと教えてもらったこの一編。

初めて聞いたときから忘れられない、とても好きな詩の一つ。

ほんとうに世界一短いのかどうかはいまだに謎です(笑)

   『耳』       
             J. コクトー 堀口大學 訳 

私の耳は貝のから 海の響(ひびき)をなつかしむ

そしてこれは瀬戸内海に浮かぶ小さな島、粟島(あわしま)。

ここには「漂流郵便局」という郵便局があります。

同じタイトルで書籍化もされています。

宛先のないあの人への思いをしたためてここに送れば

85歳になる局長さんが受け取ってくれます。

(展示される場合があります)

一人では泣くことさえできないときがあるように

手紙も宛先があってこそ出せるもの。

あなたが書いた思いの丈は

必ずやその人のもとに届くと私は思います。


ただし。


返事はありません。


返事が来るのは、私たちが今の命を生ききって、終えるとき。


そのときまでのお楽しみです。

書いたり表現したりすることで、別れの悲しみから

ほんの少し離れて癒される場合があります。

逆に、書いている間は涙が止まらないかもしれません。

でも、そんなときは我慢せずに泣いてください。

怒りたかったら怒っていいんです。

…なんで先に逝ってしまったの?

…いったいどこにいるの?

…なんで姿を見せてくれないの?

…なんで私を置いていくの?

…なんで迎えに来てくれないの?

なんで?

…どうして?


いつかわかる日が来ます。

いつかまた、会える日が来ます。

あなたがどんなに怒っても、その人には愛しかありません。

だから、立ち上がれるようになるまで、甘えていいと思います。

その人が心から望んでいるのは

あなたが笑顔で生きてこの世を味わうことです。

その人の分も。

写真は瀬戸内海のヒトデたち。

ヒトデを英語ではスターフィッシュ(Starfish)と言います。

パシフィックエッセンス社のスターフィッシュのエッセンスの
キーワードは「深い悲しみを手放す」。

深い悲しみの手放しをして、一度空っぽになれば
再び新しい人生を歩んでいけるようになりますよ、という
エッセンスです。

まだ別れの悲しみを一度も経験したことがない方にとっては
ピンとこないお話かもしれません。

でも、こういうのもあるんだよ、ということが
ほんの少しでも心のどこかに引っかかって、
いつか思い出してくれたらいいなと思います。

今日も最後まで読んでくださってありがとうございました。
ついでにこちらも置いておきますね。

#フラワーエッセンス #パシフィックエッセンス #ヒトデ
#別れ #死別 #漂流郵便局 #届かない手紙

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