ゾワゾワの正体

わたしは音楽がオタク的に好きだ。

「音楽のどこが、オタク的に好きなの？」と聞かれて
「あの、ゾワゾワ〜っとくるところが好き」と
答えたことがある。

ゾワゾワの最上級は、自然に流れてくる涙。

先日、辻井伸行さんのピアノ、ラ・カンパネラ（リスト）をYouTubeで観て、聴いて、自然と涙が流れた。
動画でこうなんだから、LIVEで聴けばものすごかったはずだ。

このゾワゾワは、一般的には「鳥肌が立った」「感動した」「感涙」などと表現するのかもしれない。

じゃあ、なぜ、感動するのか。勝手に涙が出るのか。

ふと、
「そうか。共振・共鳴しているんだ。」
と、気づいたのです。

感情が動いて涙が出るんじゃない。
同じ波動で震えているから、涙がでるんだ。

美しいものは、本質に近い。
本質に触れるとき、私の本質が共振・共鳴するんだ。

辻井伸行さんの演奏する、ラ・カンパネラは
とても美しかった。
そのままの、とても澄んだ演奏だった。

音楽が好きなのは、
思考とか、仮面とか、鎧とか、ふかふかの緩衝材とか、もう色々、いっぱい着込んできた私の中心、私の本質が、
震えて喜ぶ体験を、させてくれるからなんだ。


ゾワゾワの正体を見つめることで、
わたしが目指すところ、次のピンが、
ぼんやりだけど、見えた気がする。