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運命の分かれ道

過去の同僚の話。

彼女はとても美人さん。愛嬌もたっぷりなので、初見で男性にもてる。

前の彼と2年付き合って破局後、そんな彼女が一目ぼれして、自分から積極的にアプローチした相手も、本当に誰がみてもイケメン。
同じ会社で部署的に絡まないので私は話したことはないけど、印象は岡田准一に似ている。

彼には学生時代から8年くらい付き合っている彼女がいて、それは周りはみんな知っているらしい。

彼女は積極的に周りに飲み会をセッティングしてもらい、付き合うことに。

彼は、彼女のことを普通に話すそうです。
何年も付き合っている彼女がいること、その彼女は自分が浮気していても黙認してくれること。
 
衝撃的でした。

だからって、浮気が公認として、何の罪悪感もなく浮気できることもどうかと思いますけど。

彼がモテることをわかっているし、遊びたいこともわかっていても、別れたくないから、その長い付き合いの彼女は彼の浮気を我慢することにしたのでしょう。
すごい人です。

私の友人の方は、彼と付き合えることでとても喜んでいて、あの外見なので彼女がいることは予想していたし、浮気相手でもいいのだ、という感じでした。
 



それから1年以上たって、私も彼女も別々の職場にいる頃、二人で夜飲みに行った時のこと。


まだその彼と続いているという話を聞き、彼女が幸せなら特に何も言うことはないんだけど、ふと聞いてみた。

「結婚は別にしなくていいの?」

彼女から意外な返事。
「結婚、、したい。」
 

「結婚したいなら、その彼と付き合っている時間は無駄になると思う。
長い彼女と別れてでも結婚したい、って思ってくれると思う?」

 
「付き合っていたらもしかして、、って思ってたけど、やっぱりそうだよね。彼女と別れるような気配はないし」

 
しばらくして、その彼からメッセージが。
「“今晩会えないか”って」

 
珍しく、彼女が悩んでた。


今までだって何度も繰り返されたであろうやり取り。


きっと今までは“嬉しい!会える!”って気持ちが反射的にきてたはず。

本当に真剣に悩んでるんだなぁって感じた。


 
「どうしよう。。。」
 

「もし、本当に“幸せな結婚をしたい”って思っているなら、”私は幸せな結婚をする”ってそう“決める”ことだよ。」


彼女はしばらく考えていた。 
「・・・・・・・やっぱり結婚したい、結婚する。」
 

「そしたら、彼とは別れるしかないと思う。
1年以上付き合って、お互いのことはわかってると思うし、あなたのことが大事なら、長い彼女と別れる可能性もなくはないと思うよ。」

 
「彼のことは諦める。」

「そっか・・。」


「・・・・・・・・メッセージなんて返せばいい?」


 
彼女の気持ちもわかる私としてもこの状況にすごく切なくなった。
でも彼女の決断を大切にしつつ、最後の言葉をつむいでみた。
 
「“ 彼女と別れたら連絡ください ”はどう?」
 

「うん、そうする。」
彼女はそのままメッセージを書いてその場で返信した。
 

辛かっただろうけど、彼女の決断を称えたい。
 

 
翌日、彼からの返事が来たと教えてくれました。
「今までずっと傷つけていて、甘えてしまっていて申し訳なかった」って。
 
何となく彼女はスッキリしている様子だった。
 

そして、なんと2週間後。
彼女は現在の職場の人から告白され、付き合うことに。
 
1年後には結婚!
翌年にはかわいい男の子が生まれました!
 
あの日のこと、すごく鮮明に覚えているので、幸せな彼女の笑顔が対照的で。


今でも思い出すと私も幸せな気持ちに浸れるのです。
 

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