『哀れなるものたち』(2023) 感想
当たり前だけどネタバレあり
本日は『哀れなるものたち』(poor things)(2023)を見てきた。
あらすじ(ネタバレ?)を簡単にいうなら、イカれた医者が、自殺した妊婦の脳に、お腹の中にいた赤の脳みそをブチ込んで、妊婦(もうこの時点では妊婦ではないが)を生き返らせる。その生き返った女性の成長の様子を観察していたら、彼女は冒険したがり初めて、成長過程を描いた感じ
わ〜〜(−_−;)
元々ボキャ貧な私、更にボキャ貧に追い詰められる。どこから何を言えば良いんだ。
一言でいうなら(言えない)、formidable。
パリでお仕事終わったら、お客さんに必ず言うセリフね。(日本語でなんて訳されてたか忘れた)
「恐ろしいほど素晴らしい」的なフランス語。
formidableだと思った点は主に3つ
1つ目は、エマストーンの演技
知っている役者って、演じていても役者の顔が抜けきらないことが多々ある中、もう最初からエマストーンであることを忘れてしまう。ベラーー!!!ベラー!!!!ってなっていた。しかもベラ、あのサイコパスが、あんな倫理観のある人間に成長するなんて。あとあの美貌。R18の映画を劇場で見るのが初めてだったので、ウブな私はソワソワしていたが、ソワソワしていたことが恥ずかしい。あそこまで美しいとは。性行為こそ、芸術の域である。この心情になったのは今作が初めてではない。『アデル、ブルーは熱い色』(2013)のアデル・エグザルコルポスとレア・セドゥも似た感情が湧いた経験がある。あんな美しい人間のあの姿をあんな大きなスクリーンで見てしまうなんて!!!!
2つ目は、ドストライクなショット
ショットがどうとか言えるほど映画も見ていないが、グッとくるところが多かった。全て書き込む体力はないので、サラッと。
敷地内の玄関へ向けられた映像は光が差し込んでいて、エマストーンが奇妙に踊り歩く、なんでもない様子があまりにもメランコリックでスリリングで、圧倒された。
マックス・マクキャンドルスが冒険の止めに行って眠らされ、目が覚めた時の豚鶏。あれは何なんだ。あれ、よくわかんないけど、よすぎる。豚鶏ってあれ何。
3つ目はParis編!!!
私はフランスがそこそこ好きなので、パリ編になった途端、さらに目を輝かせて見ていた。マルセイユで降ろされてパリにどうやって辿り着いたんだとか、細かいことは触れないでおこう。ベラが売春をしていくことで、よくわからん冒険男(ダンカン、個人的にめっちゃ嫌い)が独占欲に狂い始め、振られているのに纏わりついていて、とにかくキモい。それに反してベラは社会主義ガールと仲良くなり知識を蓄え、この世の不条理に直面し逞しくなってくるが、、、、何が良いって売春にくる人々が見た目が不潔なのに、何故か下品ではなく、憎めない点。ベラが乱暴な目に遭ったらどうしよう…とハラハラして見守っていたが、どこか寂しげなおっさんばかりだった。あと子どもに性教育を教えるために来たお父さん、面白すぎて声出た。
と、formidableだと思う点を挙げてきた。
他に書いておきたいことといえば、グロ耐性が無い人は目をつぶってしまうシーンが多い。私はグロ耐性が無いので、解剖とか脳みそ切ってるシーンとか手術してるシーンとか全部目を瞑るしかなかった。これをグロと呼ぶのは失礼に値するかもしれないが、血とか肌が切られるとか、見慣れない。
あと愛は、相手を支配することではなく、信じることに尽きる。な!マックス!!
それではまた〜👋
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