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25.ホテルの朝食、命

 ここで笑いを取ってどうするのだろう…的な25章始まり。
 英語圏ではない土地での食事の鉄則1は、menu解読の不安無しに確実に安心して食べられる朝食で一日に必要なvitaminをそこそこ確保をすること。
 果物の豊富さはヨーロッパの他の国でも実感しているが、既に書いたようここの朝食ではしぼりたてオレンジジュースがピッチャーに入り、横にはマドラーが添えられていることから解るように提供のされ方は新鮮そのもの。ジュースの種類は少なかったが一日が気持ち良く始められた。

 この先の階段を下り更に中庭へと進む。昔は廊下だった所の中庭に面した部分にガラスを嵌め込み空間を造り、テーブルを配置し修道院廊下からホテルのレストランへと姿を替えている。
 給仕の方々はどちらかというと公務員的な空気は漂うものの都会のスマートさの代わりに温かさがあり、慣れないポルトガル料理の食べ方を教えてくださる。此処に限らず魚介料理が多いこの国での食事はどこでいただいても外すことはなかった。

 この良く晴れ渡った中を歩き回る為、どうしても途中喉が渇き、或いは冷たいものが欲しくなりお店へ入る。遠目どころかお店の手前まで来ても日本の煌々とした店と違い店内が暗く営業しているのか、それともシャッターが下りていないのは休憩時間なのか先に書いたように不明な店舗が多かった。
 この教会の傍での小休憩で小腹も空き、「おそらく」コロッケ?という揚げ物を購入。この後、私はこの虜になりリスボアに戻っても見つけると購入した「Pasteis de Bacalhau」との出会い。(バカリャウは「干し鱈」のこと。このバカリャウを使った料理が400種類近くあるとも言われ、実際他ではsoupの形でもいただいた。)一口お味見して何か塩分系が入っているとは判るのだけれども最初は干し鱈にまでは辿り着けなかった。コロッケに関しては揚げたてよりも冷めた方がバカリャウの味がするそうでこの最初の時も揚げたてではない。
 地元のパン屋さんを見つけた時は、迷わずクロワッサンを購入。ポサーダへの坂の途中にあるデザイン重視のお店では店先のアイスクリームを顔を覚えられるほど滞在中彼が何度も買った。そうした小さな買い物は後には形として手元には残らないのだが意外と印象は残り、今振り返っても楽しい。



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