倫敦:London 4 テート・ブリテン
日本の美術館で絵画を観る時は当然ながら所蔵されている美術館からの貸与であるために閲覧絵画数が限られる。以前、バルセロナに在るピカソ美術館で制作された順に絵を観た際にキュービズムでさえ自然とその解釈の流れが入ってくる経験をした。その画家の多くの作品に触れることは意味深い。
ターナーの絵を彼が生まれ育った地で観たかった。今回ロンドン小旅行で一番楽しみにしていた場所だ。2015年映画化「ターナー、光に愛を求めて」でターナーの名を記憶の方もあるかもしれない。彼の名は正式にはジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー。
日本での知名度は置き、イギリスでは新札20ポンドに彼が択ばれている程の人物。肖像の背景には上記の絵「戦艦テメレール号」が配されたデザイン。海洋画家とも云われる彼にはもう十分な選択だ。
このテート・ブリテンがターナーの絵画多く所蔵しているとのことで数多い美術館の中から此処を択んだ。確かに彼のコーナーは他の作家とは扱いが異なり幾つも部屋を与えられ詰め込まれていない夫々に配架された絵を存分に楽しむ。それも人垣の間から観ることもなく。
此処の美術館の楽しみはターナーの絵ばかりではない。この部屋では画用紙、鉛筆の他に写真手前に映っているイーゼルも置かれ、絵を観て楽しむだけではなく体験のセッテイングまであった。実際に3人の方が模写をされていた。
羨ましい配慮と空間。
時間が限られていた為評判の館内カフェには寄られなかったが、次回は休憩を取りながらゆっくりと楽しみたい。中心部からはやや離れた立地だが、中心部からバスを利用してもお薦めの静けさと空間を絵と共に楽しめる美術館だった。
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