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「ニック・オブ・タイム」

原題:Nick of Time
監督:ジョン・バダム
制作国:アメリカ
製作年・上映時間:1995年 90min
キャスト:ジョニー・デップ、クリストファー・ウォーケン、チャールズ・S・ダットン、マーシャ・メイソン

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 駅に降り立った親子が犯罪組織の捨てコマに使おうと狙われ、理不尽を絵に描いたような展開になる。警察を名乗られ連れていかれた車内で娘を人質に殺人を強要される。

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 娘を人質に取られたジーン・ワトソンをジョニー・デップ、警察と偽ったスミスをクリストファー・ウォーケンが演じる。共に今観るととてもお若い。J.デップ撮影当時31歳幼稚園児を持つ父親として現実的なキャスティングで違和感はないのだが、最近のJ.デップがメークなしでスクリーンに現れることが少ない為この点は素顔を観慣れない。

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 スミスから渡された封筒に入っていたのは知事の写真だった。25年前が今ほど警護が厳しくなかったとしても駅で探した素人を殺人者にすることはかなり無謀だ。彼を択んだ理由も「娘を人質にしたなら必ず成し遂げる筈」と緩すぎる。因みにジーンはピストルをこの日初めて手にしている。

 元々、この作品を択んだ時点で1995年制作であれば今の作品と同じようには観られないと期待していなかった分、私は楽しんでしまった。
 脚本は既に触れているように甘い構成なのだが、殺人リミットの時間が1時間15分内と指定され、ほぼ上映時間と同じ
 この時代に派手なトリックや裏はないだろうことを考えながら観ていても、あまりのタイトな時間にどうハッピーエンドを持ってくるのかとその展開の速さは面白い。90分の作品に全てを望むこと自体無理な話だ。

 1990 : シザーハンズ
 1993 : ギルバート・グレイプ
 1994 : エド・ウッド
 1995 : ニック・オブ・タイム

 こうした流れの中にあったJ.デップの演技。「ギルバート・グレイプ」が好きな私にはこの作品でもみられる変化前のようなJ.デップもまた今はもう観られない演技ではある為、興味深い。
★★★
*Hulu鑑賞


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