組織の洗脳 言語感覚麻痺
言葉は本来万人に伝える手段、或いは記録の手立てだったはず。そうであるならば、その言葉は少なくとも誤解を招かないように明瞭且つ分かり易い表現であるべきなのだ。
税金で動く公官庁は尚のこと、あらゆる納税者に丁寧に真摯に向くべきではないのか。
国家公務員という難関を潜り抜けた人らがこうした簡単なことを知らない訳はあり得ないのだが、どのような組織でもその中でのみ通用する身内の論理や意識に次第に毒され易い。質が悪いことに当事者は世間一般常識とのずれに気付きづらいよう。
「厚生労働省が省内の全部局に、根本匠厚労相の指示として「非正規」や「非正規労働者」という表現を国会答弁などで使わないよう求める趣旨の文書やメールを通知し、本紙が情報公開請求した後に撤回したことが分かった。」*東京新聞引用
ネガティブなイメージ云々な為に蓋をし『有期雇用』と纏っている服を着替えるとのこと。
非正規雇用の方々は『正規雇用』の昇進が閉ざされていることが問題であって、それが期限付き雇用と云われようと賃金体系が変わるわけではない。
日本の非正規労働者数は少なくとも数字として増加している以上、賃金格差は埋まりようがない。格差社会は進行を止められない。
関東圏内で調べてみると千葉県市川市では、「臨時・非常勤職員」を『定数外職員』とH.P.にて堂々と発言している。実際は、この定数外の低賃金で学校他が回っている現実を見ると、顕かに低賃金前提雇用の官製ワーキングプアが此処でもみられる。「定数外」このような失礼な言葉を平気で使える感覚が信じられない。
日本社会はここずっとチェックメイト状態の膠着したままだ。
*タイトル写真:大英博物館 「ルイス島のチェス駒」あまり多くの人に囲まれてはいなかったが、とてもユニークで愛らしい表情はレプリカをお土産で購入しようかと悩んだ。
「スコットランド北西部アウター・ヘブリディーズのルイス島で1831年に発見された78個のチェスの駒のことをさす。制作年代は12世紀と推定され、一部を除いてセイウチの牙から作られている。元の組み合わせは不明ではあるものの、中世のものとしては珍しく、全ての種類の駒がそろって発見されている。」*Wikipedia引用
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