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「ジェイソン・ボーン」

原題:Jason Bourne
監督:ポール・グリーングラス
製作国:アメリカ
製作年・上映時間:2016年 123min
キャスト:マット・ディモン、トミー・リー・ジョーンズ、アリシア・ヴィカンダー

 シリーズ物を楽しむ、そうした作品。クリント・イーストウッドがダーティハリーのシリーズに出演していらしたように、007が未だマンネリであろうと続くように、作品の良し悪しよりも出演者で観られている作品がある。*私の場合はシリーズの括りではなくM・ディモンが好きで観に行った。

 ふと気になってボーンシリーズ第一作「The Bourne Identity」を調べると上記写真を見て驚いてしまう、2002年制作かなり時間が経っていた。第3作「The Bourne Ultimatum」2007年から見ても今作品とは9年の空白がありながら、さほど不自然さは感じない。寧ろ、こうして昔の彼を見て初めて時間の経過を再確認している。freezeされていたボーンが解凍されたような印象に近いかもしれない。*freezeの間も時間は流れていたが

 確かに46歳、経験を表情に加えた俳優になっている。作品と共に時間を重ね、年齢を重ね、それが無駄になっていない。撮影許可が下りたラスヴェガス大通りカーチェイスを始めアクションシーンもまだ無理を感じずsimpleに映画を楽しめる。大きな展開がある訳でもなく、いつものボーンシリーズだがM・ディモンが、或いはボーンシリーズが好きな方は大スクリーンで久々のJason Bourneを楽しんでください。

 今に始まったことではなく9.11以降に国家安全保障局や連邦捜査局が令状や企業の同意無しでも情報を参照を可能にした「PRISM」。既に個人情報は政府に流出していることは知られている。Microsoft、Yahoo、Google、Facebook、YouTube、Skype、AOL、Appleら(つまり全部に近い?)企業の中央サーバに直接アクセスしメール、ライブチャット、テキスト、映像、音楽、通信ログ様々な個人情報をアメリカ政府は見ている。この映画の中でもそうした場面がある。人々は諦めてこれらを暗黙の了解にしているのだろうかとアクション、音響華々しい中で埋もれそうなこの部分は誤って飲み込んだ魚の小骨よろしくひっかかる。
★★★

 

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