うさぎ4

第二子的存在:個体差

 社会的活動や品種差が明確な犬には個体差もあると誰もが見ているだろう。おそらく猫に関しても。だが、声帯を持たず発声出来ないうさぎは喜怒哀楽が見え辛く、単に容姿から「かわいい」で一括りされているような気がする。
 共に生活すると動き、しぐさでも感情は伝わるがその表情は本当に雄弁だ。
 最初の子Sunnyは生まれてすぐに人と生活しなかった所為か(我家に来た時は既に2ヶ月後半)最後まで抱かれることは嫌いだった、身を投げ出すような甘えは見せず、動物の本性をいい意味で失わず持ち合わせていた。
 一方、Moonは一般的にミニレッキスが持つ個体特有の「人懐っこさ」が全面に出ている。君はウサギかしら?と訊ねたくなるような猫のような戯れ方、後追い。膝の上にタオルを広げると其処は撫でて貰える場所と解っていて、「自分が撫でて欲しい時」は迷わず乗ってくる。今では後追いの様子でご飯の催促か撫でての催促なのかは解る。膝の上で撫でられながらうとうと仮眠するなどSunnyでは考えられなかった世界だ。

 Moonの赤ちゃん時代の短かったこと!一ヶ月が人間の一年間とは承知でも名残り惜しい。
 Sunnyの老後介護の記憶が最後だった為、おなじ「うさ」を家族にするとしても幼い頃のことを思い出しながら準備を進めた。
 「第二子的」のタイトルは、実際人として経験はしていないが、準備の最中の会話がまさしくそうだった。「これはSunnyのを使いましょうね」「流石にこれを使い回すのは可哀想、買い替えましょう」等々。
 我家は一姫二太郎となる。

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