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No.39/f.27 花川加奈子(Kanako Hanakawa)


《No.39/f.27 花川加奈子(Kanako Hanakawa)》

『Avaloncity Stories』第一部に含まれる小説『恋愛栽培』のヒロイン。23歳。関東某県某市(埼玉県川越市の可能性はあるが、確証はない)の不動産屋の事務員として働くアマチュア小説家。蘇った戦国武将、蓮華院秀虎れんげいん ひでとらと結ばれ、未来の宇宙移民船〈アヴァロン〉号並びに植民惑星〈アヴァロン〉に渡る子孫を残す。結婚後の名前は蓮華院加奈子。『Avaloncity Stories』の女性キャラクターとしては極めて「普通の人」だが、第一部と第二部の架け橋となる重要人物でもある。
 加奈子は作家としてプロデビューし、秀虎との間に息子・虎之介(後に工学博士)と娘・奈々(後に医学博士、小児科医)が生まれる。この一家こそが、第一部と第二部との架け橋となる上に、第三部にまで生き延びる家系になるが、さすがに加奈子自身は自らの立場の重要性を知らない。彼女はあくまでも普通の人間であり、果心ら〈アガルタ〉の精霊(仙人)たちではないのだ。
 彼女は子供の頃から果心居士と松永緋奈に見守られていた。果心と緋奈はたびたび彼女の危機を救ったが、加奈子は彼らと再会するまではほとんど忘れていた。果心らが彼女の記憶を消す術を使っていたのかもしれないが、『恋愛栽培』以降の果心と緋奈は、加奈子と秀虎に〈アガルタ〉の計画を伝えている。しかし、それは人類の外宇宙進出計画が明るみに出るまでは、蓮華院家の者たちはそれを公言しない。それはもう数百年の年月を必要とする大計画なのだ。

 加奈子は私、明智紫苑と同じく12月10日生まれである(他にはヒルダ・マーズもそうだ)。身長152cmで、人形の素体をそれに合わせたものにしている。好物は豚汁、チキン南蛮、ごぼうサラダ、ハーゲンダッツのクッキー&クリーム。趣味は読書とドールカスタマイズ。それで、自作小説のキャラクタードールを作っているのだ。好きなミュージシャンはBONNIE PINK、レディー・ガガ、山下達郎、藤井風、坂本冬美など。音楽を聴く趣味嗜好は「広く浅く」であり、クラシック音楽やジャズも多少は聴く。
 加奈子が主人公の小説『恋愛栽培』にもあるように、彼女は小学校時代に母親を、高校卒業直前(しかも、大学入試に合格した直後)に父親を亡くして、大学在学中に祖父を、就職してからすぐに祖母を亡くしたので、この一軒家は加奈子のものになった。すでに父親の代で家のローン返済は終わっていた(加奈子の学費を払えるだけの遺産はあった)ので、幸いその辺の経済的負担はなかった。
 彼女の小学校入学前からの幼馴染である不動涼子ふどう りょうこ樽川若菜たるかわ わかなは、彼女にとっての関羽と張飛である。おそらく、浜凛華はま りんかは自分のクラスメイトだった彼女たちの篤い友情に対して、少なからぬ嫉妬心があっただろう。彼女たちの友情は最晩年まで続くが、涼子と厚田恭介あつた きょうすけの娘が加奈子と秀虎の息子虎之介と結婚し、第二部以降の蓮華院家につながって行く(ちなみに恭介は、不動家の婿養子になる)。

 人形はジェニーヘッドの再塗装にオビツ25cmボディ使用。こんな事を言うのは失礼だが、リカちゃんやジェニーやモモコドールのヘッドは、顔の塗装をマニキュア除光液などで拭き取ってのっぺらぼうにしてしまうと、そんなに美形ではない。だから、加奈子のような普通の女の子を作るのに向いている。逆に言えば、私が好んで使うオビツ27cm女性型02ヘッドのような美形の造形のドールヘッドは、加奈子のような「普通の女の子」という設定のキャラクターを作るのには向いていないのだ。
 多少小柄ではあるが、加奈子は「アヴァロンシティ・ドールズ」では珍しい「普通の女の子」なので、現実的なコーディネートが似合うだろう。逆に言えば、ファンタジー的な世界観に基づくような格好は似合わないだろう(せいぜい「村人A」くらいの役回りか?)。小柄である分、服のサイズの制限はあるが、モモコドールなどのリアルクローズ系のドール服が似合うと思う。

【BONNIE PINK - A Perfect Sky】

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